ウコン畑の定番シロウラナミシジミ

石垣島産 雄 表面 石垣島産 雌 表面
このページに頻繁に登場するM氏。
氏と私は同い年で中学、高校、大学と全て同じ学校、同じサークルで一緒に蝶屋をやってきた仲です。そし て、未だに一緒に採集に出かけております。
そんなことはどうでもよいのですが、このM氏、1977年〜1980年にかけて何度も八重山に足を運ばれ、今 ではあまり採れないオナシアゲハやカクモンシジミ等の迷蝶採集の成果をあげられており、その中の白眉 が本種でした。当時はほとんど記録のない迷蝶だったのです。
「白浜(西表島ね)の峠を歩いてたら、後ろでシロウラの飛ぶ音がしたような気がして、振り返りざまに 採ってん」
と標本を見せてもらったときに言っておられました。確かに美しいシジミだなと思い、強く印象に残って おりました。

その当時から約20年の月日が流れ、2000年になる頃から、本種は秋に八重山に行けば、必ずと言ってよい ほど見られる蝶になりました。
原因はいろいろとあるのでしょうが、ここまで本種が増えたのは、ウコン栽培の拡大が大きな原因の一つ だと言えるでしょう。

今では、ウコン栽培の盛んな石垣島の某地区で、秋に開花中のウコン畑を見つければ、ほぼ間違いなく多数 の本種が見られますし、バンナスカイラインのような尾根筋でも鮮度の落ちた雄がしばしば見られます。