2006年07月14日
今日も07月09日の続きです。
滋賀県南部での行動は午前中に終了。午後からはキマの探索です。
無料になった湖西道路を使って、一気に和迩ICまで行ってしまいたかったの
ですが、50Km/hで通常走行中に突然エンストするという特徴を備えた我が軽ト
ラで、長等トンネルを走り抜けるのが怖かったので、京都市内を抜けて滋賀県
高島市へ。
結局、滋賀県では大津市北部と高島市(旧朽木村・旧今津町)、京都府では京
都市左京区の山間部のポイントと思われる場所、十数か所で探してみたのです
が、ことごとくnull。あきませんでした。
けど、やっぱりnull神様はお持ち帰りしたくないので、既知ポイントの某所
で、とりあえず△雄だけは押さえて帰りました。
2006年07月18日
事前に得ていた情報では、平日は営林署現役職員、土日祝は営林署OBの巡回が
ある事。この07月16日まで、不定期に3回警察が入って、入口の車両進入禁止表示
を無視したことを理由に職務質問、果ては荷物まで調べるに至ったとか。
で、この画像は07月16日時点の林道入口です。ご覧のように鎖が張られ南京錠
で施錠されています。
そこで、私たち(N先輩と一緒)よい子の蝶屋は、駐車場に車を置き、ネットを
手にせずカメラを携えて、ポイントまでの往復十数キロを歩いたのですが、アキ
マヘンでした。
見るぐらいはできるかな?と期待していたのですが、そんなに甘い種ではあ
りません。チラリとも目することなく、重い足を引きずり駐車場に置いてある灼
熱の車内へ…。
ふ〜っ、しんどいだけでした。
2006年07月19日
07月16日の補足です。
カメラを持って、林道をウロウロしていただけなのですが、私たちの横に営
林署関係の車両が停車し、腕章を巻いた方々が2名降りてこられ、左の紙を手
渡してくださいました。
汗でしわくちゃになり、少々読みにくくなってしまいましたが、
←という事だそうです。
なぁーんか、いくら長時間この場所に居ても、目的の種は出てきてくれそう
になかったので、この日は14:00頃に私たちの活動は終了。次の目的地、鹿児島
県の薩摩半島に向け出発です。
2006年07月20日
N先輩の運転で快調に九州自動車道を南下。画像は宮崎自動車道との分岐手前、
車中からの撮影です。南九州の梅雨明けは未だ発表されていませんが、ご覧のよ
うに真夏の青空、強力な日射が「ここは亜熱帯?」と錯覚させてくれます。
さて、2005年10月に鹿児島県山川町の鷲尾岳でオオヤマミドリヒョウモンが採
集されたという事実があります。採集された個体は雌。もしかすると今年の発生
があるかも知れません。という訳で、翌日の07月17日の目的地は薩摩半島南部と
いうことに出発前から決めておりました。
が、その前に今回の九州ツアーの最大の目的、「温泉入って、炭火網焼き大宴会
」を執り行う為、鹿児島県頴娃町の某所で学生時代の後輩2名と合流、合計4名で
とても楽しいひと時を過ごすことができました。
それにしても、私たち虫屋は野外での宴会に向いています。
普通の人々を見ていると、「そこまで大騒ぎせんでもエエのになぁ」と思うほ
ど、飲食中に虫が飛んで来る事を嫌がられます。ところが、私たちは、「うぁ〜、
こんなん飛んで来よった♪」と楽しさも倍増です。
普通の人々から見れば、私たち虫屋はとっても変な人間なんでしょうね。
2006年07月21日
オオヤマミドリヒョウモン(雌)が、昨年10月に採集される前、採集地点付近
で産卵していたかも知れない。ならばその世代の発生は、ちょうど今頃になるだ
ろう…、と誰もが考えます。
そして、もしもそんな事実があるのなら、何らかの噂と言うか、香りが京都まで
漂って来そうなものです。けれどもそんな匂いは全く感じませんでした。
ということは現時点において、鷲尾岳付近での発生は確認されていないのでし
ょう。
ところで、件のオオヤマミドリヒョウモン、どんな生態をしているのか私は全
く知りません。ネットで色んな画像を見た限りでは、チョッとツマグロヒョウモ
ンに似ています。この単なる見た目から、ミドリヒョウモンのような樹林付きの
ヒョウモンと言うよりは、オープンな環境を好むのではないだろうか?と判断し
ました。(なんとエエかげんな考え方やこと…)
そこで、今回の狙い目は、鹿児島県揖宿郡頴娃町の千貫平です。
近い過去において、ここ頴娃町内でホシボシキチョウの発生があったそうです
。このホシボシキチョウの出発地点は中国大陸と考えられます。そしてオオヤマ
ミドリヒョウモンの故郷も、おそらく中国大陸。
そうです、ここ頴娃町には大陸系の迷蝶を呼び込み、次の世代を発生させる不
思議な「ぱわー」が有るに違いない!と言うことで、かなり真剣に千貫平の草原
を歩まわりましたが、さっぱりでした。
確かにツマグロヒョウモンはホントに沢山飛んでいました。しかしながら、狙
いのオオヤマミドリヒョウモン…、そんなもん居る訳ありませんわなッ。
2006年07月23日
この画像(2枚を合わせています)は千貫平から南に向かって撮ったものです。
そしてここに写っている大野岳も今回の目的地の一つです。
出発前、国土地理院のページで目的地付近の地形図を見ていると、この大野岳が
とっても気になりました。山麓部は耕作地が広がっているものの、山腹には良い樹
林帯もありそうです。そして等高線から、迷蝶を呼び込みそうな山の形が読み取れ
ます。早速B5に印刷しておきました。
N先輩に「どうも迷蝶が来そうな感じなので、ここにも行ってみたいんですけど
」と印刷した地形図を見せると、「ここは、迷蝶の有名ポイント。毎年メスアカム
ラサキが採れている」との事。地元では有名ポイントだったようです。
という訳でこの大野岳の山頂にも行ってみました。
狙いは密かにタッパンルリシジミ。
2006年07月24日
夏の駐車場。
クルマの脇、アスファルト面を低い方に向かい、這って行くお水。この時期よく
見られる光景ですね。
通常、このお水はエアコンからの排水で、クルマにとっては何の問題もないお
水です。
ところが、私の軽トラ(平成3年初年度登録)の脇を流れているお水は、エアコ
ンのドレーン水ではありません。ラヂエターから漏れ出たお水なんです。
昨日07月23日は、早朝から滋賀県南部方面へ向かったのですが、山科区に入ると
既に降雨中。あわてて引き返し、京都府北部〜福井県小浜方面へ向かいました。狙
いは来年のギフ及びキマの下見と、現状で出現しているゼフでした。
快調に京都府南丹市と福井県旧名田庄村境の五波峠までは走行していたのです
が、ふと気付くと冷却水温を表示する針が、不気味に右の方へ…。
心の片隅に重大な事態であるとの認識はあったのですが、ここまでの登りでエ
ンジンに負荷がかかった為の温度上昇だと無理やり解釈し、急ぎ林道を降下。この
下りで少し冷えたので、強引に名田庄村の道の駅まで。
ここで、キャビンのシート下に在るエンジンルームを開けてみると、予想通りラ
ヂエター本体及びリザーブタンクのお水は空っぽ。ある程度エンジンが冷えてか
ら、トイレで汲んできたペットボトルのお水をラヂエターに補給。その直後の画像
がこれです。
そう、入れたとたんに、ダダ漏れ。
けど、帰らん訳にはいかないので、できるだけ多くのお水を積載。なるべくエン
ジンが冷えるようにとキャビンのシートも外したまま走行。途中で何度かのお水
補給を繰り返しながらも、何とか自宅までたどり着きました。
それにしてもエンジンむき出しのキャビン内は、暑いし臭いしウルサイ!特に
シフトダウンしたときの回転数急上昇の騒音は耐え難いものがありました。
九州ツアーの続きは、また明日以降に書きます。
2006年07月26日
先の07月23日付けの文章に誇大な表現があったようなので、謹んで訂正させて
いただきます。
「ここは、迷蝶の有名ポイント。毎年メスアカムラサキが採れている」を、
↓
『メスアカムラサキが昨年採れてるし、どうやら昔から有名ポイントのようだ』
という表現にさせていただきます。
どうも私は、都合の良いように聞いてしまう傾向があるようです。ご指摘いただ
いたN先輩、ありがとうございました。
さて、九州のタッパンルリシジミは土着か迷蝶か。
なーんて言うテーマは私には向いていません。けど、迷蝶のタッパンルリシジミ
は間違いなく存在していると言ってよいでしょう。
沖縄本島那覇市安謝港の記録や、長崎県対馬厳原町の記録、それから近年の与那
国島の多数の記録はどう考えても迷蝶として扱うべきでしょう。
そうです、九州において、迷蝶状態の本種を狙うには、必ずしも1000mを超えた山
の頂上まで登る必要はないハズです。標高が低くても、所謂迷蝶ポイントと思しき
場所で、しかもルリシジミ類の集まりそうなハッキリとしたピークが存在していれ
ば採集できる可能性は「有る」とみるべきでしょう。
そこで、この画像の大野岳山頂です。
この雰囲気、与那国島の宇良部岳山頂に若干似ているかな?ということで、けっ
こう気合が入りました。
西の方を見ると、祖納ならぬ牧之内の集落が見えています。オマケに東シナ海か
らの風に吹き上げられたガスも流れて来ます。確か、タッパンルリシジミはガスと
共に現れると何かで読んだ記憶があるので、ますます良い感じ。
ひょっとして、ひょっとすると、ホンマに現れるかもしれません。
…と、期待を抱きつつ小一時間。
ヤクシマルリシジミ、紛らわしいやっちゃ…。
|