2006年の近況集15

  • 2006年08月09日

     本州の山ゴマが生息している場所の環境画像って、あまり出回っていないと 思います。
     これらがそれです。
     今までモロにポイントが写っている画像のUPは控えておりましたが、ここに 入るには、相当の覚悟が必要なので、まあ、よいかなっ、と…。

     1枚目の池が左上に写っている画像は少し離れた位置から望遠で下に向って 撮ったもの。このガケ、上の方から見るとほぼ垂直に見えてしまいます。
     2枚目は下の方から広角で写しました。この角度から見ると大したことないよ うに思えますが、実際行ってみると、とってもコワイ…。
     「実際行ってみると」って、こんな所まで行くんかい?というご質問が聞こ えてきそうですが、実際行かないとゴマシジミ君には会えません。彼は安全な場 所まで飛んで来てネットに納まってくれるほどのお人好しではないのです。

     場合によっては両手両足を使って、身体の確保をする必要がある為、忍者のよ うに竿を背中に結えての移動を強いられることもあります。

  • 2006年08月11日


     ↑崖の露岩部分に近い場所に生えたがるカライトソウ。右の画像は花穂のアッ プです。
     このように花が咲いていないとゴマシジミにとっては時期尚早。
     こうして咲いているのでゴマシジミは、もう出現しているハズです。

     今日の目的地は三国岳南方だったので、ここは単なる通過点。しかし、行きがけ の駄賃に1〜2頭つまんでいこうと少しやってみたのですが、全く見られませんで した。
     『ついで』にやってみて採れるほどの甘い産地ではない!という事なのでし ょう。

  • 2006年08月12日
     ほとんどの方は、今日からお盆のお休みに入ったことと思われます。
     ところが伏見屋は、今日もお店を開け、まともに仕事をしておりました。世の中 が、お休みモードの中で仕事をしていると、特に暑く感じてしまいます。
     はぁ〜、カライトソウの咲く、涼しいお山の上に行きたいナッ。

  • 2006年08月13日

     今日もしつこく滋賀県に行ってきました。
     と言っても、ゴマシジミを狙いに行ったのではなく、娘を連れて琵琶湖で水遊 び。娘はとってもよろこんでくれました。

     ところでこの画像は三国岳の山頂。08月06日のお話の続きです。
     近くにガケも無い単なるササ原。この環境ではゴマシジミは居ません。
     元々、ここはこのような状況だろうと予想しており、真の目的はここからさら に南方、地形図の読みからガケがあるだろうと思われる場所でした。
     ところが私、この日はここから踵を返して下山を始めてしまいました。

     Yヶ池からこの三国岳山頂まで、小径は確かにありました。ただその行程の3/4 は背丈ほどもある密度の高い笹で覆われ、泳ぐように進まねばなりません。また 好天過ぎて、高温無風。しかも樹林はまばらなので、容赦なくお日さまが照りつけ てくれます。そう、この三国岳山頂に着いた時点で、体力をかなり消耗してしまっ たんです。
     ここから先は小径も無いので、本当の藪漕ぎになります。
     身体と相談した結果、これ以上の進行は無理。撤退です。

     それにしても、高山蝶や山ゴマの探索をされる方々は、本当にスゴイ体力と気 力の持ち主だと思います。
     高山蝶・山ゴマ屋さんから見れば、こんな所で撤退するようなヤツは、
    「話にならん!その程度の体力と根性で山ゴマをやろうなんて、大笑いや」
    と言われてしまいますね。

  • 2006年08月16日
     体力が無い。
     根性が無い。
     そしてセンスが無い。

     という訳で、今年は未だゴマシジミを見る事ができていません。
     08月14・15日の両日共良いお天気で、けっこう気合を入れてやったにもかかわ らずです…。

  • 2006年08月17日

     今回の【お盆休み山ゴマツアー】一日目(08月14日)、先ずは記録のある場所 で、とりあえずゴマシジミの姿を見ておこうと、選んだ山は福井県大野市と石川 県白山市境にある赤兎山です。
     この登山口付近にある駐車場に停まっている車は福井ナンバーの1台だけ。どう やら蝶屋さんではなさそうです。

     駐車場からこの小原峠までは普通に歩いて約30分。
     ここが赤兎山と大長山との分岐点になります。
     大長山へは(こちらへはこの小原峠から約70分だったと思う)今までに数回行 ったことがあるのですが、赤兎山へ登るのは今日が初めてです。

     急坂ではありますが、しっかりとした登山道をこれまた普通に登って約35分。
     駐車場所から合計65分で山頂に着いてしまうという、山ゴマにしてはお手軽な お山。
    「これやったら、ここでチョイチョイとやって大長山へも行けるな」
    とこの時点では思っておりました。

     いつものことですが、「ところが…」であります。

  • 2006年08月18日

     画像は赤兎山山頂付近から望む赤兎避難小屋です。
     この赤兎山ラベルのゴマシジミ、文献によると『赤兎避難小屋南東側斜面から の吹き上げ個体』だそうです。
     ですから、とりあえずはこの赤兎避難小屋を目指して進むことになります。

     山頂からの避難小屋までの道のりはこの画像のような草原が展開し、所々に 地塘も見られます。
     そう、とっても気持ちの良い高原歩きとなるのですが、こんな環境ではゴマシ ジミ君は居りませぬ。もっと荒々しい環境でないとダメなんです。
     「どこぞに岩場はないかいな?」と、この小屋付近の登山道を行ったり来たり するのですが、見当たりません。

     しかたがないので、がさがさと行ってゴソゴソと掻き分け、ずりずりっと滑り 降り、潅木の枝を両手で持ちウリャッと身体を引っぱり揚げると、ようやく眼前 に現れてくれたカライトソウ。この花穂の状態は、ゴマシジミにとってちょうど 良い時期であることを示しています。

     ここで、皆さんのご期待通り、またまた「ところが…」であります。
     居ないんですねぇ、これがぁ…。天気はピーカンではないものの、気温があるの で居るものならば飛ぶ状況です。また、アリさんも、ちゃんと這い回っているのが 確認できました。

     何故なんでしょうか?

  • 2006年08月19日
     昨日の表現では、カライトソウの生える場所に、割合簡単に辿り着いたように なっていますが、実際はそうではありませんでした。この場所に辿り着くまで既 に2回、ハズレの場所で藪を漕いでおりました。従って赤兎山での採集を諦めた 時刻はけっこう遅くなってしまい、もう一本、大長山をやるのは無理になってし まいました。そこで、素直に下山です。
     採集が終了したので、次は入浴。ここから近い白山市白峰の『総湯』に行こう かとも思ったのですが、明日の採集予定場所から遠ざかることになるので総湯 での入浴は中止。九頭竜の公営国民宿舎で入浴することに決定しました。
     途中、勝山市のショッピングモールに立ち寄り、夕食の食材を購入。今晩のメ インディッシュは、福井名物の厚揚げ(本日の広告の品98円)をキムチと一緒 に炒めることにしました。

     公営国民宿舎と九頭竜川との間には広い駐車場があります。ここは、ギフチョ ウの頃にもよく利用している私の就寝場所です。
     いつも空いている国民宿舎大浴場(温泉ではありませんがハーブ湯)の入浴 料は300円。しかもボディーソープとシャンプー付き。とても気に入ってます。

  • 2006年08月21日
     こう暑いと、山ゴマ狙いを5回続ける気にはなりませんでした。そこで、昨日 08月20日は中国地方に行きまして、ようやく今年の初ゴマを見てきました。ただ、 このお話しは、今週のネタ。今日も【お盆休み山ゴマツアー】の続きです。

     ツアーの二日目、08月15日は4:40に目覚めたのですが、イマイチ体調がよろし くありません。いつもなら朝からお腹が空いているのですが、どうも胃がもたれ た感じです。どうやら、昨晩の厚揚げが効いているようです。油抜きをせずに、あ の大きな厚揚げを全部食べてしまった事が原因でしょう。
     この体調で片道約7km、2回のアップダウン有りで標高差900mを往復、もちろ ん登山道から外れての探索ですからかなりキツイ一日になりそうです。しかも ゴマシジミの記録が無い(例によって私が知らないだけかも知れませんが…) 山での行動ですから、気力が持つかどうかとの不安を抱きながらの出発です。

     案の定、登り始めてすぐにお腹がグルグル言い始めました。下痢のサインです ね。ところがこの登山道、かなりのスピードで歩いるのに、大きな蚊が、信じられ ないぐらいの個体数で、肌の露出部分をめがけて襲って来る所でした。こんな場 所で臀部をむき出しにする勇気を私は持ち合わせておりません。
     尾根まで出ればこの蚊の攻撃はなくなるだろうと、それはもう必死で尾根ま で駆け登り、…ホッと一息。