2007年08月07日
前日(08月04日)発表の天気予報によると、降水確率は30〜40%との事。この
確率なら無理して行くこともないでしょう。そこで、日曜日の朝04:00頃に「起
きられたら、行こかいな…」と決めておったところ、しっかり目覚めてしまいま
した。
到着してみると現地は、この画像でご覧いただけるように、とても良いお天気
です。
場所は広島県庄原市(旧高野町)のK無山。私にとってはあまりあやかりたく
ない地名ですな。この旧高野町は数年前に1度行ったことがあるのですが、現地に
到着と同時に雷雨になってしまい、すぐに退散した思い出があります。
ところでこのK無山、昔の採集情報を見ていると、とても個体数が多いような書
き方がされていますが、最近の採集情報ではここの地名をあまり目にしません。
ということは、あまり採れなくなっているんだろうなと思ったのですが、行くべ
き場所が他に思いつかなかったので、当地を選びました。
で、実際やってみると、個体数は多くはありませんが、それなりに居りました。
ただ、生息環境としてはあまり良いものではありませんでした。現状では放牧
地及び公園として整備された部分がほとんどで、ゴマシジミが生息できるような
部分はかなり狭い面積しかないように見受けられました。
2007年08月09日
08月05日の続きです。
このK無山ではゴマシジミだけでなく、ホシチャバネセセリの撮影と採集も大
きな目的だったのですが、草原内でかなり真剣に目を凝らしたにもかかわらず、
見られませんでした。元々、当地に本種は居たハズですし、時期も合っていると思
うのですが、どうしたんでしょうね。居なくなったのかなぁ…、それとも私の目が
本種についていけなくなってしまったのでしょうか。
結局、草原性のセセリで居たのはこの○○グロチャバネセセリが1頭だけ。
コンデジで撮ったイマイチの画像ですが、これはどっちなんでしょうねぇ。
スジグロチャバネセセリのように思えるのですが、私の実力では自信を持って
同定できません。
あくまでもメインは『採る』でやっておるのですが、昨年から、けっこうな数
の生態画像も撮っています。そうこうして気付いたのは、画像からでは近似種の
同定がとても難しいということでした。
・キタアカシジミとアカシジミ。
・Favoniusの各種。雄雌共に表面だけの画像ではどうしようもない。
・きっと、アイノ雌とミドリシジミ雌も難しいぞ。
・ヤマとサトのキマダラヒカゲ。
・3種のスジグロシロチョウも悩むやろなあ。
・Appias各種。特にナミエシロとカワカミシロ。
・タイワンとキタとミナミのキチョウ3種。
・九州で撮った場合のルリシジミ関係3種いや5種かな。
・ウスアオオナガとムラサキオナガ。
・下手すりゃ、ヒメにミヤマにアサマのブルー系シジミ3種。
・南の島で撮ったコモンマダラやルリマダラ類。
・採っても判り難い茶色セセリ。
・そしてこのスジチャにヘリチャ。
思いつくまま、ざっと挙げただけでも、これだけ多くの同定に苦慮する種類が
あるんやねぇ…。
やっぱり採っとこーっと。
2007年08月11日
明日の日曜日から16日まで伏見屋は、お盆のお休みに入ります。
勿論、子供がとても喜ぶ海水浴にも行きますが、私も3日間は独りで某所へお出
かけ。
狙いはご存知、ゴマシジミ。さて、どうなりますことやら。
2007年08月14日
今日は17:00過ぎに「山ゴマ・ファイト3日間の旅」から帰宅しました。既に洗
濯物もすべて干し、後は発泡酒を飲むだけかと思いきや、明日からの準備が未だ
残っていました。
ふしみや一家(長男長女を除く)は、この15日〜16日に、末娘がとても楽しみ
にしている海水浴に行く事になっております。
ということで、「山ゴマ・ファイト3日間の旅」のお話しは、後日書く事にいた
しましょう。
2007年08月17日
さて今日は「山ゴマ・ファイト3日間の旅」の初日、08月12日の事を書きましょ
う。
行ってきたのは岐阜県の某山。山頂の標高は2000Mを超えています。
ご覧のように荒々しい露岩斜面に草原が展開しています。この斜面、標高1600M
あたりから山頂直下までず〜ッと続いております。そしてその草原内にはおびた
だしい数のカライトソウが生えまくっています。
私、これだけ多くのカライトソウを見たのは、今回が初めてです。しかもちょう
ど花期。この状態から、ゴマシジミの出現時期としてもベストのように思われま
した。
…って、「ここまでかい!」とオコラレそうですが、海水浴が原因(行った場所
はあろうことか神戸市の須磨海岸、いろんな意味でクラクラしてしまいました)
でとてもしんどい…。
明日は回復していると思うので、続きは明日以降に書きます。
2007年08月18日
やはり『登山』や『撮影』などに浮気したりせず、自らの体力資源を『採る』
という行動に集中しなければなりません。
「たぶんポイントはあのあたりなんやろな…」と登る途中で直感が指示して
いたのにもかかわらず、フラフラと頂上まで登ってしまいました。
ご覧のように現地に設置された道標によると、登山口から歩く距離としては
4.8kmなのですが、その標高差は約1350m。計算上の平均斜度としては16.33°とな
ります。数字だけ見ていると、たいした事ないように思えますが、実際登ってみる
と「曲がった事が大嫌い。ほぼ、直登やんか、この登山道!」と叫びたくなります
。1kmごとに道標が整備されていたので、その間に要した時間を夫々計ってみると
40分弱。頂上までのトータルで、約3時間もかかってしまうという、それはそれは
しんどい登山でした。
三角点の画像撮影の為とはいえ、こんな道を頂上まで登ってしまったものです
から、水分を当初予定したよりも早く消費してしまいました。頂上に着いた時点
で残りは約0.8L(既に2Lの消費)。たったこれだけの量で、改めてヤブを漕ぎ、ポ
イントと思われる急斜面を駆け回りネットを振らねばなりません。これはかなり
厳しいものがあります。
とは言うものの、ここまで来たら行かねばなりますまい。
意を決して目標地点まで到達すると、そこは最初の直感通りゴマシジミのポイ
ント。久し振りに忙しい思いをさせていただきました。
「忙しいほどなら、ゴマシジミの生態画像はどうしたの?」とのご質問が聞こ
えてきそうですが、やはりねぇ、私としましては「山ゴマなので、忙しいからこそ
撮っている場合ではない!」ということになります。
それにしてもキツイ山でした。正直言って、もう二度と登りたくありません…。
2007年08月20日
私は懲りない性格であります。(餅を搗いたような性格とも言う)
去年、赤兎山でゴマシジミを採ろうと駆けずり回ったにもかかわらず、カスリ
もしませんでした。「そんなん許せへんわッ」ということで今年の「山ゴマ・フ
ァイト3日間の旅」の2日目は赤兎山に再度挑戦です。
元々は、昨年登って良い感触を得た某所(おそらくゴマシジミの未記録地)
に行くつもりだったのですが、1日目に体力を使ってしまい、同等あるいはそれ
以上の負荷がかかる某所へ行くのは断念です。(山ゴマやった後、その夜中に九
州まで1000km運転するという、豪快な体力の持ち主Mさんのツメノアカが私には
必要です)
この赤兎山は登り口から1時間もあれば山頂に到達できるので、ここまではと
っても楽チン。この画像は赤兎山山頂から大長山を望んでいます。アチラの方は
あまり雲がかかっていませんな…。
昨年はカライトソウの生える斜面にたどり着くまで何度か失敗のヤブ漕ぎを
敢行しておったのですが、今年はカライトソウの生える斜面に直行です。
すんません。中途半端なところで切ります。
「疲れてる」とは言えませんが、昨日も岡山県と広島県でゴマシジミ・ファイ
トをしておったので、チョッと、その、なんですわ…。
2007年08月21日
都合のよい目論見では、この赤兎山のポイントで長くても1時間だけやって
△頭程度採り、すぐにレアラベル(よほど幸運でないと無理だと思うけど…)
狙いに切り替えるつもりでした。
例によって、このページの常でもありますが、そう上手い具合に事は運びませ
ん。
ご覧のようにポイント付近は、明るいのだけれども常時雲がかかり、そのうえ
強風。ただ、気温がけっこう高いので、日の差したとき(何度かあったけど長続き
しない)に飛び出すことを期待して13:00頃まで粘ったのですが、結局はnull。
この日、他の山々にはほとんど雲がかかっている様子がなかったのに、私の居
る赤兎山だけが雲にとり憑かれたような感じで、所謂お天気ハマリ。
だと思うんだけど、実はポイントを完全に外してたりして。
ええ、話しは全く変わって、またしてもオオヤマミドリヒョウモンか!
行こうかな…。
2007年08月23日
ということで、「山ゴマ・ファイト3日間の旅」の最終日08月14日のお話しで
す。
年齢のせいだと思いますが、かなり脚にきており、この日はお山に登らず、谷の
山ゴマをやることにしました。
私が知る限り、谷の山ゴマの記録としては「岩間ヒュッテ」と「丸石谷」とい
うものがあります。谷の山ゴマって、何かチョッとおかしな表現ですが、この画像
をご覧になると納得いただけるでしょう。このように、急峻な谷の崩落斜面に草
付きが存在しています。このような斜面ならゴマシジミが居そうですね。
この画像は中ノ川支流左岸、霞滝の上部になります。ここに写っている草付き
は谷底付近から標高差250mの間にわたって展開しています。「岩間ヒュッテ」
という記録は、おそらくこの辺りで採集された個体のことを差すのでしょう。
しかし、狙って採れるとはとても思えません。林道から見た限りではカライト
ソウは発見できませんでした。生えているとすれば、地形図上で表現されている
谷底近くの崖マーク付近でしょう。この斜面、上から見下ろすとほぼ垂直で、と
てもそこまで到達できるような場所ではありません。
偶然を期待して林道上で粘ってみても、まず採れそうな気にならなかったので
アッサリと諦め、「岩間の噴泉塔群」に行ってみることにしました。
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