2007年の近況集19

  • 2007年11月11日

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     気候も冬に向かいつつあり、ボチボチ標本箱の蓋が開けられそうです。
     ということで、『みんなで育てるWEB上の蝶類辞典』にUPする標本画像撮影で も始めようかと、この秋初めてミニスタジオをセッティングしました。
     気合を入れて「さあ、撮影するぞ」とやりかけたのですが、案外、気温が高く湿 度もそこそこありそうです。この気温なら水蒸気の絶対量は、真冬で時雨のとき よりも多かろうということで、標本撮影は中止。けれども、何か写したいなッ、と いうことで展翅中の板を2本撮ってみました。

     この2本、総てシルビアシジミで埋められています。(余談ですが1本の展翅板 にこれだけの数を展ったのは私的ギネス記録になります)この数量については 色々とご意見もございましょうが、私、採る時はたくさん採ります。
     展翅テープを透していることと、画質を落としていることから、よくお判りに なれないとは思いますが、シルビアシジミって表裏共に思っているほどその雰囲 気が安定していません。けっこう変異があるんじゃなかろうか?と思わせてくれ ます。
     各地の個体を比べてみると、なかなか面白いかもしれませんね。(来年は島ラ ベルの本種を採りたいな)

  • 2007年11月14日

     ↓京都府乙訓郡大山崎町                  ↓大阪府三島郡島本町青葉

     ↓大阪府三島郡島本町水無瀬                 ↓大阪府高槻市

     正直に告白いたしますと、わたくしも低温期型のクロマダラソテツシジミを採 り(撮り)とうございます。
     休日の日・祝には宝塚方面へ行きたいのですが、与那国島から帰って以降、「こ れで暫くネットは持ちません!」と家族に宣言した手前、ままなりません。4月〜 8月の間、全ての休日を採集観察行動に使った我が身としては、しかたがないと諦 めております。
     ところが昨日は、アルミテラスの採寸に、京都市伏見区の淀競馬場の近くまで 行くことになりした。
     詳しい場所は何処だか判りませんが、どうやら高槻市でもクロマダラソテツシ ジミが確認されているとのこと。そこで、採寸した後、少し足を伸ばして京都府大 山崎町から大阪府高槻市にかけ、駆け足で本種を探してみました。
     14:00には店へ戻る必要があったので、この辺りでウロウロできるのは11:00〜 13:00までの2時間だけ。しかも土地勘の無い場所で探すのですから、ソテツの植 えられた場所を4ヶ所見つけたのみに終わりましたが、現時点でこの4ヶ所には 『居なかった』という記録を残すことができて、まあ、よいかなッと…。
     その由来が、放蝶等の人為によるものと予想される蝶であるとは言え、採れ( 撮れ)ないと、ミョーに悔しく感じてしまいます。

  • 2007年11月17日
     「これで暫くネットは持ちません!」と家族に宣言しても、「タッパーとカ メラは持って行くけど、ネットは約束通り持たずに宝塚行ってキマ〜〜〜す」 っていう手もありますよ、と某Mさんから某掲示板でこっそりと教えていただき ましたが、明日の日曜日は天気が悪そう…。明日は、おとなしく包丁でも研いで おきます。

     さて、せっかく撮影セットを設置したことですから、作業場内に置いているも のを撮影して今日のネタにしましょう。

    ←の展翅板ですが、左側が0号で右側が2号板になります。
     右側の2号板に展ってあるのは、全て広島県産のゴマシジミです。このように 2号板でちょうどといった感じの大きな個体ばかりです。
     一方、左側の0号板には、ヒメシジミ、ゴマシジミ、フジミドリシジミ、シルビア シジミと雑多な種が展ってありますが、ここで注目したいのはゴマシジミです。
     流石にシルビアシジミと比べると大きいですが、特に真ん中の個体なんかは ヒメシジミよりも小さいんです。この個体が飛んでいるときはマジでヒメシジ ミだと思い、「おお、初記録か?」とつぶやきながらネットインしました。因み にこの個体、表面に青色鱗は出ておらず、真っ黒です。

     それにしても右側の広島県産ゴマシジミと比べると翅の面積は1/2程度だし 、その斑紋は表裏共に全く違う雰囲気…。素直に見れば、とても同一種だとは思 えません。

  • 2007年11月20日
     寒くなってきました。それに日が暮れるのも早くなり、気分は下降線です。毎 年のことですが、これから冬至までは、あらゆる面でやる気という物が薄れてい きます。
     こういうときは、ギフチョウの標本画像をUPするしかありません。
     そこで今日もギフチョウの標本画像、2004年の京都市西京区産3個体をUPして おきました。下のギフチョウをクリックしてもお入りいただけますが ここからなら直接お跳びいただけ ます。

  • 2007年11月22日
     ネタがないので、画像編集の事をウダウダ書きます。


     ↑マサキウラナミジャノメの画像ですが、左右いずれも元の画像は同じもの です。
     左は【Adobe Photoshop Elements 2.0】で時計廻りに90度回転とリサイズの みの編集。右は【GIMP 2】で色々とこねくりまわして編集しました。
     撮影と編集のウデはさておき、今日は画像編集ソフトの使い勝手について思い つくままに書きます。(まさにネタの枯渇ですな…)

     先ずは【Adobe Photoshop Elements 2.0】から。
     とってもお高いソフト【Adobe Photoshop ***】(10M程度)の廉価版 (それでも1M程度?)なので、仕方ないのかも知れませんが、元々あったであろう 各種機能が制限され過ぎているように思います。
     それでも良いところを挙げると、直感的に使えるので各種操作方法が覚え易い 事と、各種の補正はソフトにお任せで何も考えずともそこそこのレベルに仕上が る事でしょう。
     不満なところは、自分自身の感覚で、もう少しチョコチョコッといぢりたい時 に、細かい部分で思い通りにならないところが挙げられます。

     さて、一方の【GIMP 2】で右側の画像を編集した手順は、

          [90度回転]→[レベル調整]→[トーンカーブ調整]
          →[リサイズ]→[アンシャープマスク]→[保存]

     上記の流れの中で、[90度回転]、[レベル調整]、[リサイズ]、[アンシャープマ スク]の四つの操作は【Adobe Photoshop Elements 2.0】でのやり方とほぼ同一 ですが、他の二つの操作に違いがあります。

      ・[トーンカーブ調整]:【Adobe Photoshop Elements 2.0】では、これができません。
                   この調整ができないと、レタッチ後の画像が不自然で、なおか
                   つ薄っぺらくなるように思います。私はかなり致命的な機能
                   不足だと感じています。
      ・[保存]: この操作、私は【Adobe Photoshop Elements 2.0】で[WEB用に保存]
            を選択しています。この時にJPEGの品質と最適化は指定できるのです
            が、Exif情報は有無を言わさず消されてしまいます。(他の保存方法で
            は残るっていうか、消せない?)
            ところが【GIMP 2】では、JPEGの品質や最適化の指定はもちろん、これ
            に加え、Exif情報やサムネを残すかどうかの選択もできます。

     このように【GIMP 2】は【Adobe Photoshop Elements 2.0】に比べ多機能で あるにもかかわらず、タダ。なんか、チョッと信じられません。
     けれど【GIMP 2】も、良いところばかりではありません。以下、イマイチなとこ ろを挙げてみましょう。

      1:Win XPではとても軽く快適に動作するのですが、Win Vistaでは起動時に
        凍ったのか?と錯覚するほどフォントの読み込みに時間がかかります。
        まあ、気長に待ってると起動し、以後は軽く動作するんですが…。
      2:グリッドの目が細かすぎて、本体の画像が見にくくなってしまいます。
        グリッドのメッシュ調整もできるようなのですが、上手くいきません。
      3:選択した範囲を自由に回転させる(この操作は標本画像編集で必須)
        という操作のやり易さという点では【Adobe Photoshop Elements 2.0】
        に完敗です。

     というような理由で、最近はほとんど【GIMP 2】を使ってこのページにUPする 画像を加工しておるのですが、標本画像のときだけは[選択範囲を自由に回転]ま で【Adobe Photoshop Elements 2.0】を使い、それ以降の加工は【GIMP 2】で やっています。

  • 2007年11月25日
     今年の9月、我が家にやってき来たニホンアマガエルのケロちゃんは、ピンセ ットでつまんだ昆虫を食べてくれるまでに馴れました。即ち、ケロちゃんのエサ は、生き虫でなくてもよい訳です。
     一昨日、京大の「野生動物研究会」の展示教室に居られた両生類に詳しい方 にうかがったところ、ケロちゃんがこの状態にまで馴れているのなら、無理に冬 眠させず、冷凍しておいた昆虫を与えて冬を乗り切った方が良いと教えていた だきました。

     前置きが長くなってしまいました。
     前述の理由から、今日は、
     「本当は、気が進まないのだが、『ケロちゃんの為に』エサ用の昆虫を採り に行ってあげよう!」
    とエラソウに家族に宣言し、兵庫県宝塚市方面に行ってきました。

     宝塚市在住、今年で37年目のお付き合いになるpekeyama氏に昨日聞いたところ 、「造園業者さんの植木畑がポイントでっせ」との事。
     行ってみるとこの画像のようなソテツは、すぐに何株か見つかりましたが、ク ロマダラソテツシジミは全く見られません。その代わり緑色のネットが3本見え 隠れしたので、その方々に見つからないように、そそくさと退散。
     低温期型とは言え、放蝶由来と推定される事と、既に八重山で採っていること から、イマイチやる気になれません。
     そこで、今日の目的である「エサ用の昆虫」を入手すべく、大阪府池田市でウ ロウロしていたのですが、ここで偶然にもクロマダラソテツシジミを1雄採集!
     『本来の目的』が達成されました。