2008年05月07日
昨日の夜、4連休ギフチョウツアーを終え帰宅しました。
今日は連休明けで忙しくなるのが目に見えているのでまともに更新(普段の
更新はまともかぁ?)できませんが、せめて何処へ行っていたかだけでも書い
ておきましょう。
05月03日:富山県
05月04日:秋田県と山形県
05月05日:新潟県
05月06日:福井県
今回は天候に恵まれ、初めて4日間全ての日でギフチョウを採集することができ
ました。
次回からは、ある程度具体的に私の行動を書く予定です。
2008年05月08日
それでは始めます。今日は05月03日の事を書きましょう。
ご存知のように私は、訳のわからん場所に行くのが得意と言うか、大好きです。
←画像は赤祖父山の頂上らしき場所に在った看板です。(ココ、地形図上で扇山
と表示されている地点になるのですが…)
この赤祖父山は富山県の南砺市にある標高1000m程の山です。
何故この山を初日の目的地に選んだかと言うと、「頂上付近の等高線がぬるい
からカンアオイが生
えていそうだ」とか、「時期的にイケるのは標高1000m程度の発生地だろう」と
か、「WEB情報によると上部はブナ林が展開しているらしい」などの真っ当な理
由ではなく、単に「名前がエエから…」という、なん
ともエエ加減な理由からであります。
「赤という文字の入った場所にはきっとギフチョウさんが居るに違いない!
」と単純に思い込んでいる私らしい発想です。
「はあ〜、分かったでぇ、画像と地名を出してるちゅう事は居らんかったんや
な」と皆さん思っておられるでしょうが、違います。実はこの画像そのものの場
所で1雄ネットインしました。けど、速攻でリリース。その理由はあまりにも激し
く汚損していたからであります。
「君はいったい何時羽化したんだ…、100年ほど前か?」と思わず語り掛けてし
まいました。この個体、かなり以前に下部で発生した個体だったのでしょうね。
結局、標高1000m程度の場所で見られたのは、全て下部発生と推定される汚損し
た数頭でした。
それならばブナ林内(標高900m〜1000m程度で展開しています)で発生してい
ないのか?という疑問が湧きますが、私は「無い」とまで言い切れないと思って
います。
と言うのは、ブナ林内でカンアオイが全く見られなかった訳ではなく、
←のような群落を、極めて局地的ではあったのですが、一ヶ所だけ確認している
からなんです。
本当は上部発生の個体も居たのかなぁ。
2008年05月10日
今日も05月03日の続きです。
この赤祖父山から更に南西方向の尾根を歩き、杉尾峠から高清水山方面まで足
を延ばそうかとも思ったのですが、そこまで歩いても、なーんか下部発生の個体
ばかりのような気がして、行くのは止めておきました。代わりに尾根を北の方に
歩き、大寺山まで行ってみたのですが、こちらでは下部発生の個体すら見られず、
サッサと下山しました。
車に乗り込んだ時点でも、未だ何とかギフチョウが飛ぶ時刻だったので、国道
を爆走。
長いトンネルを抜け、庄川左岸斜面上部のサイシン喰いが生息している地域で
国道から逸れ、「どこぞに居りそうな場所はないかいなぁ〜」とウロウロしてい
ると、チョッと暗めのスギ林林床にウスバサイシンが生えておりました。
葉が、この程度の開き具合ですから、未だなんとかイケそうです。
そこで、このスギ林から上の方を覗くと、最上部の小さなコブまでブナ混じり
の明るい林が続いています。「これならあのコブに1〜2頭は舞っておるだろう」
と急斜面を登り、予定通り2雄のギフチョウをネットイン。そのうち1雄はそこそ
こ汚損しておったのですが、庄川左岸のこの地域では採ったことがなかったので
2雄とも三角紙に包まれていただきました。
2008年05月12日
05月03日はこの2雄を包んだ時点で採集行動を終了。未だ14:00頃だったのです
が、あくる日の目的地が秋田県の鳥海山山麓だったので、刺身等の買出しと八木
山鉱泉での入浴を済ませ、急ぎ移動開始です。そして去年と同じく、豊栄PAで烏賊
の刺身と泡盛で良い気持ちになり22:00頃には就寝。オッサンの割りには、とって
も良い子です。
明くる05月04日は高速道路終点の中条ICから国道7号を秋田に向けひた走り、
鳥海山山麓のポイントの到着してみると、
←な感じ…。
未だ08:00過ぎなのにこんな状況です。ご覧のように、私の車も含め5台の他府
県ナンバーが結集しています。(あんたの車は写ってないのでは?って、いくら
私でも軽トラでココまで来たりしません!)
時刻は08:00過ぎですが、晴れて気温も高いのでギフチョウは既に飛び始めて
いることでしょう。多くの蝶屋さんが居られるのが分かっているとは言え、ココ
まで来たことですし、一通り各ポイントを巡ってみたところ、昨年採れた場所で
はことごとく青色のなにがしかが遠くから認められました。邪魔をしてはいけな
いので、それらの青色にはできるだけ近寄らず、遠巻きに藪をかき分けておった
のですが、ギフチョウは全く見られませんでした。
そして09:00頃に林道の駐車場所付近まで戻ってみると、ご夫婦と思しき二人
連れの方が林道脇に青色を掲げて佇んでおられます。
「こんにちは」
と先ずは私からご挨拶させていただいたのですが、先方の男の方は、私の方に向
くなり、
「ここらは何処がポイントやねん」
「………」(無言の私。「こんにちは」って挨拶したら、同じく「こんにちは
」って返すのが普通やと思うんやけど)
私の方は言葉が出なかったのですが、つづけて、
「あんた、そっから出てきたけど、林の中で採るんけ?!」
「………」(絶句…、です。久々に横柄な態度で接していただきました)
そして、さらにたたみかけるように、
「やっぱりここらもピークに登るんか?」
ヒトにモノを尋ねるときは、「こうあらねばならない」というお手本のような
言葉に乗せられて、
「この辺りはピークがはっきりしないので、林の中の明るいスポットで採るみ
たいですよ」
と答えると、「おおきに」の一言も無く、そそくさと林道脇に掲げた青色を片
付け始められました。
『挨拶は、されてもしない。礼も言わない。』という
、野生的なヒトですから、私の車を盾にして、なされたであろう新鮮な野○○の出
所も、もしかして…、と思えてきます。
「あんまり私の車の近くでしないでネ、するんなら自分が乗って
きた車(山形ナンバーのレンタカー)を盾にすればよいかと…」
と誰にとは言わずに、呟いておきましょう。
2008年05月14日
さて、野○○も私の車に隣接して鎮座していたことですし、そろそろウンが舞
い降りてきたに違いない、とポジティブに考えて車に乗り込み移動することにし
ました。結局このポイントには1時間も滞在してなかったことになります。まあ、
あれだけの蝶屋さんが居られれば、私なんぞの出る幕ではありませんわ。
で、クルマに暫く一生懸命走ってもらい、去年見つけたポイント付近に到着。
トコトコ行って、がさごそかき分け、フニフニ登るとお約束通り1頭のギフチョ
ウさんが低い木の梢で舞っています。低い木とは言っても、舞っている位置は地
面から3M以上あります。地面が何も無い平坦地なら、ジャンプして振ると、ネッ
トに入る可能性も高いのですが、ここは藪斜面です。無理して振っても先ず入ら
ないでしょう。そこで、あわてて予備のブルーネット(私、通常はギフチョウで
も白ネットを使用)を取り出したのですが、反応してくれません。ならばと無理
を承知で、うりゃッ!と振ったのですが、予想通りのスカ。まあ、納得の振り逃が
しというやつです。(本当はとてもクヤシイ!)
そうこうしているうちに、良い子のギフチョウさんが私の足元に現れてくれた
ので慎重にネットを振り、鮮度の良い1雄(おそらく先ほど振り逃がしたのとは
別個体)を確保。これでnullはなくなりました。
さあ、もっと出てこんかなぁ〜とこの付近で待っておると、藪の中からガサゴ
ソと出てきたのは、
←のアズマヒキガエル君です…。ギフチョウさんは一向に出てくる気配がありま
せん。
この場所でこれだけ気温が上がると、もう出て来ないのかもしれないと判断し
、別の場所に行くことにしました。
このとき、このポイント付近の季節がかなり進んでいたことから、チラリと旧
矢島町に行こうかなとも思ったのですが、「最短距離で行ける道は通行止めだ
ろうから、かなりの大回りになるだろう。それになんぼなんでも未だ早いだろう
」と行かないことにしました。
これが痛恨のミス。後で聞くとこの日に旧矢島町で1頭採れていたそうです…。
この地域について生半可な知識を持っていたものだから、「挑戦する」という
前向きな気持ちになれなかったダメな私です。
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