最下部:背景色「黒」
何と言っても腹部周りのふさふさとした毛の表現が秀逸です。背景を黒色に
して写してみるまで、こんなに毛があるとは思っていませんでした。とっても羨
ましい。
それはさておき、黒い縁毛と背景の境界が思っていたほど不明瞭になってい
ません。今まで、黒い背景を用いるのは、イエローバンド等、特殊な標本を写す
とき以外はご法度だと思っていたのですが、こんな風に仕上がるのであれば、
私的にはOKです。
こうして比較検討してみると、背景色「白」は全くダメ。使えませんな。
そうそう、背景色「白」で思い出しました。ネット上で見かける脱脂綿(だと思う)
を背景にして写した標本画像ですが、これは最もお手軽に良い標本画像を撮る方法だと思います。
これだと気になる針の痕跡も写らないし、標本の影も誤魔化せます。
それに、リングストロボを使用してのマクロ撮影なら、他の照明からの余分な光を遮る必要も無いでしょう。
リングストロボさえあれば、おススメの背景だと思います。(やったことないのに薦めちゃイカンか…)
元に戻ります。先に背景色「白」以外の他の3色では、背景色に「灰」を使った画像が最も良いと書きましたが、
これはあくまでもこの撮り方でギフチョウ標本を写した場合であって、
他の全ての種にも当て嵌まるとは考えておりません。
従いまして、背景に使う色はこの3色を基本とし、撮影対象に応じて使い分けて行くことにしましょう。
2008年11月25日
しばらくは、標本画像撮影のお話しを続ける予定なのですが、
今日は少しお休みして、23〜24日の連休のことを書いておきましょう。
この画像、ごちゃごちゃしていて、何が写っているのか良く判りませんね。
そこを我慢してご覧いただくと、黒いマメの鞘のようなものが確認できると思います。
皆様ご存知、カワラケツメイです。今の時期は、株全体がこんなに黒くなるので、
かえって探し易くなります。
そうです、カワラケツメイといえば、ツマグロキチョウ。
11月23日は兵庫県の加東市とその周辺で、本種を探しておりました。
本当は京都府内で確認したかったのですが、最も生息の可能性が高いと予想される府下南部地域では、
今まで何度も探しに行って、ことごとくnull。食草さえも確認できていないので、
どうにもやる気が起こりません。そこで、シルビアシジミ採集時に、
カワラケツメイが数箇所で確認できている加東市とその周辺に行ってしまいました。
この11月23日は、気温約16℃で晴天だったので「成虫越冬やし、居るものであれば必ず飛ぶやろ…」
と楽天的に考えて出かけたのですが、あきませんわ。飛んでいたのは、
ツマグロヒョウモン、キタテハ、モンキチョウ、キチョウ、モンシロチョウ、
ウラナミシジミの普通種の皆様方だけでございました。
カワラケツメイは、けっこうあったんですけどねぇ…。