2009年04月04日
大東島関係のお話しは前回でおしまいにするつもりだったのですが、
現在、2008年に採集した個体を展翅板から外しています。ということで、
2008年03月上旬採集のハマヤマトシジミ雌の標本をUPしましょう。
物差しの目盛りを画像内に取り込み合成していないので、
個体の大きさは下のラベル(長辺43mm×短辺12mm)から認識してください。
また、いずれも同一個体の表裏です。(Nさん、ありがとうね。ネリケシのおかげで表裏撮る気になりました)
先ずはハマヤマトシジミ。
この03月02日に採集した雌の全てが、この程度の青色鱗粉の広がりを持っていました。
個体による青色鱗粉発現面積のばらつきは顕著でなく、青色鱗粉の発現していない真っ黒な個体は
ありませんでした。
そしてこの大きさ、本種にしてはけっこうデカイ。
ウン…、低温期型のハマヤマトシジミ雌、エエモンやと思います。
そしてこちらはヒメシルビアシジミの雌。
青色鱗粉の出方とその色合いの差を感じていただけたでしょうか?
私が今までに見た各種図鑑を含めての写真や画像では、この差を上手く表現できていないと思っていたので、
気合を入れて撮影・画像編集したのですが、現物を肉眼で見たとき程の差が表現できていません。
標本画像撮影もまだまだ工夫を重ねなければなりませんね。
2009年04月07日
先の日曜日、04月05日は北陸方面か岐阜県美濃地方低山地ならば採集可能との天気予報が出ておりました。
岐阜県美濃地方低山地には昨年まで2年連続で訪れたので、
今年は福井県の南越前市(旧南条郡南条町)に行っておりました。狙いは勿論ギフチョウの杣山型。
そして、結果です。
ギフチョウ自体の個体数は多かったのですが、この杣山型にはカスリもせず…。
まあ、当然の結果ですね。
仕方がないので、今日はモンキチョウのチョッと変わった個体をUPしておきましょう。
後翅の黄色紋が異様に大きいと思いますが、異常型とまでは言えるかどうか…。
2009年04月10日
撮れたてギフチョウ標本です。
今年の標本撮影の芸風はこんな感じで行こうかと。
・照明:60W白熱電球4灯から昼白色スパイラル蛍光灯4灯へ。
・背景:薄いブルーから灰色へ。
・露出:絞りを昨年よりも1段絞込み。
といったところが変更点です。シャープネスが若干向上したように思います。
(絞ったので当然か…)
因みにこの個体ですが、2008年04月06日採集。産地は岐阜県関市です。
今週は今日まで、ず〜と絶好のギフチョウ日和が続いておりますが、
平日なのでねぇ〜、遠くへも行けず、悶々としているというか、そんなこともなく、
ホニャララしてみて、ぬるぬるだったり…。
やっぱりもう、京都市周辺はあきませんなッ。
2009年04月13日
何回も書いておりますが、伏見屋金物店の基本的な休日は日曜日と祝日で、
土曜日は営業日となっております。
しかしながら所謂平日にも、2時間程度時間を作って京都市近郊へお出かけする事は可能なのですが、
まる1日休むには、かなり前からの根回しが必要となります。
従って、お天気でないとダメな4月〜5月のギフチョウ狙いの場合、休みの予定を入れるには、
あまりにもリスクが高いことから、今まで平日に休んだことありませんでした。
しかし、先週はどこかに休みを入れておくべきでした…。あないに、ずーっと晴れるんやもんなぁ〜。
そして、まる1日休める昨日の日曜日、本当に行きたかったのは山口県方面だったのですが、
諸般の事情で土曜日夜からの出発が不可能になったので、近場の丹後半島へ行ってきました。
2009年04月15日
離島の蝶、所謂「島モノ」ってエエもんですよね。
それなら「半島モノ」は、エエもん×50%ということになるでしょう。
特にギフチョウの半島モノでは紀伊半島に産するのが別嬪さんとして人気、かつ有名。
あと、半島と呼ばれる地域では、福井県の若狭湾に突き出た常神半島と内外海半島の二ヶ所。
(敦賀半島と大島半島の記録は無い?)それと京都府の丹後半島ぐらいしか
「半島モノのギフチョウ」は生息していないんですね。
地図を見てみると丹後半島って西日本(近畿地方より西ということで…)
では、最北の端っこに位置しています。半島モノでなおかつ西日本北端のギフチョウって、
なんかカッコええ響きです。
ということで2007年から今年で3回目の丹後半島なんです。
ところで端っこモノのギフチョウですが、南端の和歌山県と太平洋側東端の東京都では絶滅。
北端でもあり東端でもある秋田県旧矢島町には延べで3日も行ったのに目撃も無し。
そして西端の山口県山口市って未だ居るのかな?といった状況です。
丹後半島のギフチョウについても2007・2008年に訪れたときの感想は、
「この環境、この天気で何故こんなチョッとしか居ないの?なんかイヤな感じ…。」
というものでした。
前置きとは言えんぐらい長々と書いてしまいました。
要するに私は、丹後半島の中でも、できるだけ端っこでギフチョウを採ってみたかったんです。
という事で訪れたのは経ヶ岬に近い伊根町の船津山。
当地にギフチョウの記録があるのかどうかは知りませんが、地形図を眺めていると、
山頂付近の北側斜面にカンアオイが生えているような気がしてきました。
となると、山の形から集まって来るのは山頂しか考えられないし、
山頂南側はきっと成長したスギの植林地で壁ができていてギフチョウさんが山盛り溜まっているに違いない。
それに林道も山頂直下まで来てるし、お手軽ポイントやん!得意の妄想ですわ…。
そう、地名をここまで書いたということは思いっきりのnull。
林道は酷い荒れようでクルマでの進行はかなり手前で断念。
放置された林道はイバラの多い藪と化し、これを漕いで進行するも斜面にカンアオイは見られず、
「これはアカンわ」と思いながらも進行を中止できない私。
そして、ようやく辿り着いた山頂はこの画像。これでは、
たとえ下部で発生があったとしても溜まりませんわ。
妄想は妄想に終わりました。
2009年04月18日
ところで丹後半島の端っこに近い場所で、最もお手軽にギフチョウを採るなら、
T山ということになると思います。
橋本説朗さんの「ギフチョウ500市町村」によると1991年の04月22〜23日の二日間で、
合計20頭以上得られているように書かれています。もう18年も前の事ですが、
当時は良い環境だったんでしょうね。
ところが現在では、こんな事になってしまっております。
2年前にも画像をUPしましたが、T山南側の斜面はこのようにスキー場と化し、
ギフチョウが生息できる環境ではありません。
また、山頂から北方に伸びる緩やかな地形の尾根筋には、
斜面を削ってアスファルト道路がつけられ、その奥にはこれまた斜面を整地し、
巨大な風力発電用風車が6本そそり立っています。
この地域のカンアオイは緩やかな尾根筋に生えることが多いので、
この風車を設置したことによって、きっと数多くのカンアオイが、
根こそぎ削り取られたことでしょう。
そして、橋本説朗さんの「ギフチョウ500市町村」内で京都府与謝郡伊根町の項に、
[T山の山頂から東に、車道とは別の歩道がある。
その道を5〜600メートルほど進んだ辺りに、適当に飛んで来た。]
との記述があるのですが、その辺りだと推定される場所には、
←の建物(レストランかな?)ができてたりします。
こんな状態ではあったのですが、今回、このT山山頂付近では、
何とか1雄だけ確認することができました。
それにしても今日は朝からエエ天気やなあ。けど、土曜日なので、
伏見屋金物店は営業日…。まぁ、しゃーないですね。
2009年04月20日
「ノーコメント」 とか、
「下見というものは、無駄になりませんね」 だとか、
「昨日の柿の葉すしは美味かった!」 などと、
このTOPページに書きたかったのですが、予想通りのnull。
天候的にはベストコンディションの昨日(04月19日)、
行ってきたのは、奈良県の東吉野村と川上村の境にある標高1406Mの薊岳。
「なんで、そんなとこ行ったんや?」
と言われてしまいそうですね。
きっと、魔が差したのでしょう…。
2009年04月22日
居なかったMAPです。(Pはポイントという意味ではありません。駐車場所です。)
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