2009年05月22日
今度の日曜日(05月24日)は、飛騨もしくは越中の未だギフチョウが見られるエリアに
行きたいと思っておるのですが、天気がどうなんでしょう?
気象庁もイマイチ自信無さげの予報しか出してくれないし、どうしたもんでしょうかねぇ。
さて、ブナオ峠の続きです。
西赤尾の集落からゲートを越え、「草谷」という谷を詰めてブナオ峠に至るのですが、
途中の谷筋ではスギタニルリシジミやミヤマカラスアゲハが少数見られる程度です。
これらの蝶が出てきても、自転車をこぐ事に集中しているので、停車して追いかけたりはしません。
そうこうして、峠が近くなると、アスファルト道路脇にカタクリの群落が現れ始めます。
今年は昨年よりも花の状態が新鮮なので期待できそうです。
そしてようやくブナオ峠に到着。
今年はゲートからここまで85分も要してしまいました。サイシンの生えていた地点で、
少しゴソゴソしていたとはいえ、時間がかかり過ぎです。
やはり年齢なりに衰えてきたのでしょう。
ここで、同じく先に自転車で来られていた蝶屋さんとお会いしたのでお話しを伺うと、
「全く見ていません」
との事。
「この天候ですから、居るものであれば既に飛んでいるハズなんですが、おかしいですね」
と、私。
またしてもイヤな予感です。
「私は登ってみますので」
と言って蝶屋さんと別れ、大門山への登山道を進みました。
昨年訪れたときに、この登山道途中の小さな明るいコブがポイントになり得るだろうと
目星をつけていたので先ずはそこに行ってみたのですがギフチョウさんは居られません。
「アカンか…、ポイントやと思ったんやけどなぁ」と心の中で呟き、
ここで粘ることもせず一旦ブナオ峠に戻り、今度は反対側のピークを目指して藪漕ぎ。
こちら側でも全く見られず、「なんでやねん…」と重い気持ちで藪降り…。
↑はブナオ峠野営場内に生えていたカンアオイ。新芽は全く見られませんでした。
と、まあ、ここまで今回もダメであったかのような調子で書いてきましたが、
実は2雄採集してきました。
しかしながら採集した個体は、2雄共かなり汚損しており、
普通であればリリースするような状態でした。
これまでに2度もnullを喰らっていることからお持ち帰りしたものの、
「コレではなぁ…、また来てキレイな個体を採らんとアカンやん」
でございます。どーもブナオ峠とは相性が悪いようです。
2009年05月25日
先のゴールデンウイーク、秋田県ギフチョウ完封のnullというのが、実はとても悔しい…。
せめて昨年の個体でも貼っておきましょう。
↓2008年05月04日・秋田県にかほ市(旧象潟町)産です。
今年は標本画像撮影時に、裏表の両面を撮影する!
とココロに決めて現在も進行中なのですが、それはモーたいへん。苦行は倍になるのではなく、
二乗になってしまいます。
昨日の05月24日(日)は、前日の天気予報によると、飛騨と越中の天気は悪いという事だったので、
それを信じてお出掛けせず、家でゴソゴソ撮影等をしておりました。そして昨日の時点で、
ようやく2008年07月半ばの個体(キマリン)までは終わったのですが、
これからはゴマやビアなどを撮らねばなりません。
ここ数年、今頃には標本撮影も完了し、ランダムに詰められた標本箱をUPしているのですが、
今年はまだまだ先になりそうです。
2009年05月28日
ネタがありません。
2週続けてフィールドに出ていないのですが、それでも日曜日には早起きして、
作業場で標本撮影等をしております。
そして上の画像は作業場内の撮影セットです。
画面全体が暗いのは、標本の退色防止と不要な光をカメラが拾わないようにする為、
天井の照明を消しているからであります。
こうして作業していると嫁さんに、
「ふっ…、ご精が出ますわね」と言われてしまいます。
まっ、確かにこの部屋、PCのモニター画面とラベル用の蛍光灯、そしてミニスタジオの3ヵ所が
暗い中で光を放ち、そこでオッサンが微動だにせずファインダーを覗いておるのですから、
傍から見ると「不気味」としか言いようがありませんね。
2009年05月30日
この画像は生前の姿です。
昨年07月にベニシジミと一緒に吸蜜している姿を当ページでUPしました。
このとき某SNSを通じて、山*マさんから、
「スペシャルなシマウマ型やん」
とのメッセージを頂いたのですが、私は、
「いや、超汚損個体ですわ」
という返信をしておりました。
そう、節穴として定評のある私の目は、「汚損によってシマウマ型に見えるだけ」との判断を下し、
帰宅後即座に冷凍庫へとしまい込み、暫くその存在を忘れておりました。
数週間後、展翅してみると、ドーモ変です。多数のキマリンが貼りついている中、
この個体だけが、みょーに浮いています。
「けど、やっぱり、超お老けになってるだけとちゃうんかなぁ」
と思っておりました。
そして先日、展翅板から外して撮影してみると、
↑こんな感じ…。
確かに裏面後翅肛角の橙色が薄いように思えます。
ムムッ?ですな。
念の為、この個体以上にお老けになった個体を探し出し、↓に貼ってみると、
その橙色はかなり濃い事が見てとれます。
こうしてみると、そう簡単に肛角の橙色鱗粉は剥がれるモノではないようです。
やはりシマウマ型と言って良いのでしょうか?
2009年06月02日
最近、某所で立ち上げられた「ハイリスク友の会」というものがございます。
例えばキマダラルリツバメ。
キマを採るというだけでもけっこう難関なのに、さらに未記録地である福井県等において、
「居るかもしれへん…。おるんちゃうやろか?いや、絶対に居てる!」 と妄想を拡大させ、
自身のココロの中では既に採れたつもりになって現地に赴き、幾度となく返り討ちに遭ったとしても、
メゲない…。
そんな人々が集う会に、私も入会を許されました。名誉なことでございます。
ならば、それに相応しい行動をとろうということで、先の日曜日05月31日に行ってきたのは島根県。
勿論狙う対象はキマダラルリツバメ。(島根県の本種の記録は無いハズです)
キマの未記録県の中では、最も採れる可能性が高いと言われているここ島根県ですが、
どちらのパターンを攻めるかによって赴く場所が違ってきます。
即ち、山キマなら広島県に近い山間部、里キマなら日本海に近い平地と背後の山が接する辺りという事になるでしょう。
実は私、キマの採集経験が京都に偏っておることから、山キマについては多くを語ることができません。
その上、幼虫採集の技術も持っていないことから、「里キマの良さげな環境」を、
言わば下見するだけの為に島根県まで出かけた訳です。
結果、島根県の県境まであと少しという鳥取県側では「やってみようかな」
と思える場所が1ヶ所あったのですが、島根県内では「う〜ん…、近所に住んでたら一応チェックはするけど…」
というような場所しか見つかりませんでした。
元々、リターンを得る意志を持たず下見のつもりで出かけたのですが、
天気もそこそこ良くなってきたので、
「こんな居りそうもないキマの下見より、今が旬のベニモンを見に行こう」
とアッサリ予定を変更。
こんなことでは「ハイリスク友の会」を除名されてしまうかもしれませんね。
ところでベニモンカラスシジミですが、今回は「採る」というよりも「撮る」
方をメインにするつもりでおりました。というのは2006年に撮った画像が
この程度
だったことから、よりクリアーな画像を得たかった為であります。
普段はネットを握りしめている私が、よりクリアーなベニモンカラスシジミの画像に拘った理由を述べておきましょう。
「撮り屋さんが狙われてもなかなか撮れない本種を、採り屋である私がビシッと撮ったら、けっこうエエ気持ちですやん?」
ということでございます。
このようなある意味「不純な動機」でポイントに訪れると、結果は良い方へと向かうことは
あり得ませんね。
今回はシャッターを押す間もなく、1頭のベニモンカラスシジミが私の目の前を通り過ぎて行っただけでございました。
2009年06月05日
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