2010年03月17日
平野神社産キマリンの標本撮影、花粉で一旦メゲましたが進んでおります。
プレートに加工するのは疲れるので、ここで少し試してみました。
上がjpg撮って出しそのまま。
下は、標本に若返っていただこうと少し加工してみたのですが、
70歳が50歳になった程度の中途半端な仕上がりですな。
良い方法は何かあるのでしょうが、今回はプレートを作るのが先決。遊んでいてはイケマセン。
例によって今日も『八瀬』のキマリン10個体をUPしておきました。
2010年03月20日
突然ですが…、いや、二ヶ月前から決めていたことですが、本日関空から南の島に向け出発いたします。
ギフチョウも本格的に始まろうかというこの時期ではございますが、私の開幕はやっぱり南の島からでないとね。
「この売り上げで、南の島へ行く気になれるアンタって、いったい…」
と各方面から声が上がりそうであることは承知しております。
けど、行くんだ〜。
既にアタマの中ではサンシンが鳴っています。
ということで今日は、いつもより多い目に『八瀬』のキマリンをUP
しておきましょう。
一気に雌を27個体でございます。
2010年03月23日
昨日、21:42に帰宅いたしました。
ご覧のように、行っておった南の島とは、下地島。
この画像では合成したかのように、小さな社屋に管制塔がのっていますが、
実際は奥の方の大きなビル上に管制塔が存在しています。
ここ下地島はジャンボ機が離着陸できる長さの滑走路を有しているのですが、
一般乗客の乗降が出来るような設備は備えておりません。
従いまして、下地島へは、先ず宮古空港に降り立ち、宮古島の平良港まで行って高速船に乗り、
伊良部島へと到着後、陸路伊良部島から橋を渡ってようやく到着、という事になります。
ところで今どき、何故、下地島なのかと申しますと、
「軍がらみの施設になってしもたら、行かれんよーになってしまうやん…」
という理由でございました。
2010年03月25日
実際のところ、この下地島空港が軍関係の施設になるのかどうかは判りませんが、
こんな看板が見られました。
また、ここ数年以内に宮古島と伊良部島とを結ぶ橋(4km程の海上橋、見事でしょうな)が完成するそうです。
こうなると、思わぬ変化が起こるかもしれませんね。
ところで、よく飲む、うっちん茶です。(すんません、チョッとパクッてしまいました)
普段、採集行動中の昼食は摂らないのですが、平良港の売店に売っていたこの105円弁当が食べたくなり、
思わずフィールドまで持参しました。
ジューシーの三角おむすび、チキンナゲット、揚げたスパムとソーセージ、
1/4にカットされたミニハンバーグがそれぞれ1個ずつ入っており、所謂ジャンクフードではありますが、
妙に美味しゆうございました。
ご覧のように、この日は海岸の岩場でお弁当をいただいたのですが、
海を見ながら食べたいが為に、わざわざこの場所まで行ったのではありません。
「なんぞ、エエ蝶はおらぬものだろうか?」
と敢えて海岸岩場を選んで行動しておったからであります。
2010年03月27日
1/25000地形図を眺めていると、下地島空港の西側には広い荒地が展開しています。
しかも崖マークが随所に含まれておることから、かなり荒涼とした風景が予想されました。
このような環境であれば、蝶屋さんは誰も踏み込まないだろうから、
「エエ蝶が生息していても未発見で眠っておるかもしれぬ」と、得意の妄想が膨らみ、訪れてみた訳ですが、
やっぱり、なーんにも居りませんわ。
ご覧のように、風景だけは予想通りだったんですけどねぇ…。
結局この日はスケカバを3頭採集した以外は、鉄板の普通種を一通り採集しておしまい。
ホンマ、書く事無いなぁ〜。
2010年03月29日
土曜日(03月27日)時点の天気予報では、「日曜日は何処も気温が上がらずイマイチです」
ということだったのでフィールドには出かけず、展翅を外すと同時に標本撮影をしておりました。
↑は、昨日の撮れたて標本画像。
約1年間展翅板に貼りついていたハマヤマトシジミ、北大東島産です。
いかがでしょうか?絵に描いたようなハマヤマトシジミでしょ。
初めて採った個体がこんなの
だったりすると、「コレ、ほんまにハマヤマトかぁ?」と悩んだりするのですが、
上のような個体だと迷いなく同定できますね。
ところで「こんなの」から跳んだ先の地這いシジミ3種、1998年に伊良部島で採集したものです。
今回の宮古島・伊良部島・下地島の3島めぐりも主たる狙いはハマヤマトシジミでした。
宮古諸島では「1990年代の前半に居なくなってしまった」と言われているのは知っております。
しかしながら、1998年に私自身が伊良部島で採っている事と、伊良部島から更に海で隔てられた下地島には
今でも残っているのではあるまいか?との妄想を膨らませ、当地で探索した訳です。
2010年04月01日
ハマヤマトシジミをかなり真剣に探したという証拠に、廻った荒地をUPしておきましょう。
元画像を全く補正せず、コンタクトシートにしたので少々見難い画像ですが、ご容赦ください。
最近、2年連続でハマヤマトシジミを採集しているので、本種の生息地に対する嗅覚には自信があります。
いかがでしょうか?ご覧のように、いかにもハマヤマトシジミが生息していそうな荒地でしょ。
画像毎に、どの島の荒地であるかの説明は割愛させていただきますが、この画像には
宮古島・伊良部島・下地島の荒地が含まれています。
今回、伊良部島と下地島では画像に写っている赤い自転車を利用して探索したので、
そこそこの範囲をかなり詳細に調べることができました。
一方、宮古島での探索は、宮古空港⇔平良港間を往路のみならず復路までも徒歩にて移動
(今年で☆×歳になるのに異様に元気…)し、途中目に付く各荒地を一通り探索して廻りました。
けど、居ませんねぇ。
特に下地島は、進入不可の空港が大半の面積を占めていることから、
探してみるべき場所が思いのほか少なく、最も期待していたにもかかわらず、
最も生息の望みが薄い島でした。
結局、宮古島・伊良部島・下地島の3島で探して完封のnull。
まあ、予想通りの結果です。
けど、探してみることに意義があるんだと、自分では納得している…、かな?
2010年04月03日
画像がないと寂しいので宮古島のヒメシルビアシジミでも貼っておきましょう。
それにしても何故ハマヤマトシジミは琉球弧から居なくなってしまったのでしょうか。
今回探してみて感じたのですが、集落内の各荒地には意外とイヌビユが生えていないんですよね。
イヌビユはサトウキビ畑と舗装されていない道路との間ではけっこう見られるものの、
ハマヤマトシジミが最も好む人間臭い空き地では、全くと言ってよいほど生えていませんでした。
これって、もしかすると雑草間での競合があって、他の植物にイヌビユが駆逐されてしまったと考えられないでしょうか。
そしてこの結果、集落内荒地の植物相が近年一変し、ハマヤマトシジミが生息できなくなった。
一方、今でも生息している南北大東島では、ハマヤマトシジミがコメツブウマゴヤシへの食性転換を果たし、
個体群を維持できている…。
海洋島、地理的隔離、遺伝的交流の断絶、食性転換、異所的or側所的種分化、適応放散、
嗚呼!漢字でオナカいっぱいです。
と書いてはみたものの、詳細な観察に基く考察ではなく、これはあくまでも私得意の「妄想」なんですけどね。
ただ、沖縄昆虫同好会会誌 「琉球の昆虫 第32号2008年4月」等によると、
南北大東島ではコメツブウマゴヤシがハマヤマトシジミのホストの一種であるというのは事実だそうです。
2010年04月06日
突然ですが、私は引きが弱い…。
あれだけ何度も八重山に行っているのに、ウスコモンマダラすら未だ採ったことがありません。
あれだけの数、キマリンを採っているのに、ススキマ、クロキマは勿論の事、
トラキマは1頭たりとも私の標本箱には収まっておりません。
そしてギフチョウに至っては、H型、ホワイトウエーブ、オロチギフ、ムカシギフ、マルギフ、
ニシメギフなどというエエモンには全くご縁がございません。でありますから、
杣山型も当然採ってはおりません。
という訳で先の日曜日04月04日は、杣山型狙いで福井県の南越前町に行ってきました。
とは言うものの、杣山本体では、
←このようにブルーのゴミ袋が花盛り。
そして中腹及び山麓の駐車場に停めてあった合計10台程のクルマも、
きっと蝶屋さんのだろうなぁと思うと、当地でネットを出す気になれません。
従いまして杣山本体では、風景画像の撮影に1分間クルマから降りただけですぐに退散。
「杣山本体でしか、あの型が出ないというのはチョッと考えられない。
本当は近くの山でも出ているのに、皆が行かないから知られてないだけなんだろう」
と、去年と同じような考えで探してみたのですが、あきませんわ。
ノーマルばかりでした。
これで2回訪れ(いや、杣山本体では全くやってませんが)、検している数は□・頭程になるのですが、
杣山型にはカスリもしません。
たぶん来年も行くことになろうかと思いますが、またきっとダメなんだろうな…。
|