2010年の近況集14

  • 2010年08月09日

     07月31日(土)夕方、宮崎空港に到着。
     M君にクルマでお迎えに来ていただいた後、皆でおいしいお酒と海鮮料理をいただき、豪華温泉大浴場付きホテルに宿泊。 次の日は朝風呂に入って品数豊富な朝食バイキングで3杯飯。食後、ちょうど良いタイミングでホテルまで迎えに来ていただき、 ポイント横付けで採集。
     そして、某山山頂にて、ノリウツギの花を見つめながら、
     「天気もいまひとつだし、早くお家に帰りたくなっちゃった。一つ早い便に変更したいなぁ〜」
    と呟いたのが、その便出発の55分前…。(ワガママ言うときは似非標準語の私です)
     この呟きに応えてくれたM君は、一生懸命クルマを走らせてくれました。おかげで間に合いました。おおきに!です。

     この話を嫁さんにすると、
     「アンタ、学生のときからず〜っとらしいけど、またMさんに迷惑かけてきたんや…。ホンマにMさんて、エエひとやね」
    と、しみじみ言われました。

     先週の宮崎県では上記のような極楽採集だったので、これではイカンと昨日の日曜日、08月08日はストイックに山登り。
     そう、山ゴマに行ってきました。

     これまで本ページでは、この付近の画像を何枚も貼ったと記憶しています。
     なので皆様も既にご存知でしょう、ここはブナオ峠です。

     そして、ここから行く山ゴマと言えば、そう、見越山でございます。

  • 2010年08月12日

     前回、ゴマシジミが生息している場所をM山などとぼかして書かず、モロに「見越山」と書いてしまいました。
     これは帰ってきた直後の月曜日ということで、あまりにも疲れてなかったので、うっかり書いてしまったのですが、 気付いたときすぐに書き直さなかったのは、
     「この場所、たぶん採集圧はかからないだろう」
    と思ったからであります。
    (けど、あからさまに産地を書いてしまったので、保全なヒトにオコラレルかな? いや、あのヒトたちは居る場所を見つけられないらしいから、反対に喜ばれたかも…)

     今回の山ゴマ、ここまで「見越山」を前面に書いてきましたが、最終目的地は上の画像内で手前のお山、 奈良岳という名の山だったんです。
     ところが、そこまで行くのを断念したんですよねぇ〜。

     というのは、ブナオ峠からの登山道、大門山への分岐点までは急勾配ではあるものの綺麗に整備されて歩き易かったのですが、 そこから先は推定10数年前に整備されて以後、歩く人が少ないせいか踏み跡も痕跡程度になってしまってる場所が多く、 左の画像のように、倒木も至るところにありました。
     そして、ほとんど全ての行程で小径は草に覆われ、足元が全く見えませんでした。こんな小径を歩くと、私、頻繁にコケルんですよ。

     倒木をクリアしたり、予期せぬコケ方をすると、意外な程体力を消耗します。
     そのうえ前夜の車中宿泊場所が、暑い上にトラックのアイドリング音が超うるさい北陸道不動寺PA。 もう、寝るには最悪のPAでした。従って浅い眠りしか得られず、朝から体調はイマイチ。

     高温無風の中、アップダウンの激しい荒れた登山道をここ↑まで歩いて来たのですが、 次の奈良岳を目指して歩き始めて5分も経たないうちに、1.5M程の段差の場所で、前方一回転!もんどり打って倒れてしまいました。
     幸運にもアタマは打たなかったので気はしっかりしていたのですが、何が起こったのか解らず暫く動けません。 何秒経過したのでしょうか、ノロノロと立ち上がり、身体各部の無事を確認、次にカメラの無事を確認、 「ふぅ〜、よかった…」と一安心です。
     ここまではよかったのですが、少し先に飛んで行ったネットに目を遣ると、枠が根元から折れており、 もう使い物になりません。

     予備のネットと枠はあと1組持っていたのですが、採るうえでの最も大事な道具がこんな風になってしまったということは、
     「ここから先に進むのは、もうアンタ止めなはれ」
    と山の神さまが仰ってるように思えて、進行を断念しました。
     時に未だ10:30、これまでで最速の撤収でございました。

  • 2010年08月17日

     伏見屋金物店は08月13日〜16日までをお盆のお休みとさせていただきました。
     この4日間のお休みの内、後半の15日・16日は家族皆で琵琶湖へ湖水浴。前半の13日・14日を採集行動にあてさせていただきした。
     今週は、このお盆休み前半の行動内容を書こうと思っておりますが、今日は思いのほか仕事が忙しく、 撮ってきたネタ画像も未だ整理できていないので、これだけ書いてオシマイです。

     あっ、そうそう、私の場合、採ってきた蝶は、冷凍庫へ直行させるのではなく、 全ての三角紙を一旦湿潤スノコ付きタッパーに放り込んでから、展翅もしくは冷凍庫行きと、作業仕分けしております。
     ですから、「冷凍庫4日間」ではなく「冷蔵庫4日間」でございました。
     この、冷蔵というのがミソだったんでしょうね、きっと。
     そう、冷凍では『固まってしまう』のでヤクルリからタッパンへの変化は、あり得なかったかと…。

  • 2010年08月19日

     例年であれば、お盆休みは山ゴマもしくは中国地方ゴマを対象に出かけるのが普通だったのですが、 今年は13日の一日だけを中国地方ゴマの採集行動に充てて、二日目の14日は四国へ渡り、高知県で行動しておりました。


     画像は以前にも貼りましたが、お気に入りの真賀温泉。左上の建物が温泉の本館になります。 ご覧のように昭和な感じが私のココロをくすぐります。その上、源泉かけ流しで良泉質。 なのに入浴料はたったの150円というのが魅力的。

     この画像から、「まさかアンタ、湯原温泉郷で温泉めぐりをしてたのとちゃうやろな?」 とツッコミを入れられそうですが、実は当たらずとも遠からず…。
     以前、この付近の某山でキマを探索していた際、カシワが生える草原の縁でワレモコウを見かけたものですから、 この08月13日はその某山に登るつもりだったんです。
     ところがその某山の登り口付近まで来ると、けっこうな降雨。山ゴマではないので、 生息しているものであれば飛ぶのは判っていたのですが、その草原へは1.5時間程歩かなければならないので、 軟弱にも早々に入浴してしまったんですよね〜、時に未だ14:20。あまりヤル気がありませんな…。

     実は、こんなに早い時刻に入浴してしまったのには理由があります。
     それは次の日の目的地が、高知県の足摺岬北方に在る「今ノ山」だったからなんです。
     地図をご覧になるとお判りいただけますが、行こうとしているこの今ノ山って、思いっきり遠いんですよ。
     まあ、あくまでの私の感覚で「遠い」なんですが、山ゴマをやったその日に、当然のように九州まで移動される某氏にとっては、 「たいしたことない」という事になるのでしょうね、きっと。

     これまでの文章では、この08月13日は全くのnullであったかのように書いてきましたが、 未だ降雨が始まってなかった午前中に各地をウロウロして、既にゴマシジミを三角ケースに収納済みでございました。 やはりこの地域、「推定誰も入ってない場所」では、ゴマシジミは満足できる個体数でまだまだ居ますね。
     あっ、それからツマグロキチョウも□頭採ってきました。
     なぜなら、ウチの魔法の冷蔵庫に4日間ほど寝かしておくと、ホシボシキチョウに化けるんじゃないかと思ったもんで…。

  • 2010年08月21日

     皆さまご存知のように、私は調子に乗りやすい上に、その考え方が単純と言うのか、 物事を深く考えずに上辺だけ見て行動に出るタイプと言えましょう。
     特に蝶についてはそれが顕著になってしまいます。

     先の08月01日、結果的に
    ←の一等三角点を有するお山で、エエ目をさせていただきました。
     ドツボにはまった事はすぐ忘れてしまう私ですが、このようなエエ目の成功体験はアタマの中で繰り返し思い出され、 脳内で反芻されている間に、妄想という名の風船が膨らみ始めたりします。

     今年、九州で採れているタッパンルリシジミ、土着説は一旦置いといて、 「迷蝶としての集団飛来」もしくは「迷蝶の一時発生」と仮定した場合、
    『九州以外でも採れるのではなかろうか?』
    これが妄想という名の風船の中身でございます。

     流石に本州でというのは難しいだろうから(紀伊半島で狙おうとした方約1名を存じ上げておりますが…) 四国の九州寄りがよろしいでしょうと考え、訪問先として選んだのは、


    ←ここ、高知県土佐清水市に在る今ノ山でした。

     ご覧のように、864.6mと標高的には少々物足りないのですが、この山は全国三角点総数約107,000点もある内で たった972点しかない一等三角点を有しております。
     事前に、訪問先を選定する際の条件として、

     1:できるだけ日向灘に近い事。
      (飛来の中心を大隅半島と推定の為)
     2:北緯33度よりも南方である事。
      (九州でも記録が多い山は北緯33度以南)
     3:一等三角点を有する山である事。
      (成功体験より派生した単なる験担ぎ?)

    この3点を考慮して選んだのですが、特に3の「一等三角点を有する山」というのが最も重要視した条件でした。

     少々標高が低くても、一等三角点として人間が選んだ地点はとても見晴らしが良いハズです。
     その地点からの見晴らしが良いという事は、遠くからもその地点を目標にできるハズです。
     ですから、遠く海上を飛んできたタッパンルリシジミも、

    「おぉ、やっと陸地が見えてきたやないの。とりあえずあの山に降りとこか〜」

    と皆で相談しながら四国で最初に翅を休めたのが、この今ノ山だったハズです。