2013年の近況集20

  • 2013年10月19日

     伊平屋島への渡島を断念したと同時に当日宿泊予定だった伊平屋島の民宿をキャンセル。
     今度は名護市で泊まる処を探さなければなりません。
     電話帳で、先ずは以前泊まった記憶のある「ホテルおおさか」を探したのですが、載っていません。次は国道58号線沿いで目立っていた「ホテル21世紀」 に電話してみたところ、休業中。そういえば国道58号線沿いに「スーパーホテル名護」も建ってたやん!と思い出し、電話してみたのですが満室…。
     そうこうして、なんとか空室があった
    ↑「名護ビジネスホテル」に予約を入れることができました。これで安心して採集行動に移れます。

     因みにこのホテル、最近改装されたようで部屋はキレイで駐車は無料(バイクなので関係ないけど)、1泊朝食付きで4890円でした。

     泊まる場所が決まったので安心して採集できるとはいうものの、1/25000地形図は伊平屋島部分しか持ってこなかったので手元には大雑把な道路地図しかありません。 どーしたものか…、と一瞬悩んだのですが、

      「こーなったら一発大物狙い、タイワンツバメシジミを本気で狙ってみよう!
       ワシなら採れるかもしれへん…」

    いつもの「過剰な自信」及び「妄想の暴走」です。

     国道58号線を北上し、適当に山間部へと入ってワンツの居そうな環境があればバイクから降りて探してみたのですが、 シバハギすら見つけることができませんでした。

     シバハギは見つけられなかったのですが、↑のタチシバハギ(同定間違ってない?)は数ヶ所で見られました。 しかしながら、当然の如くタイワンツバメシジミはいらっしゃいません。
     まあ、やや時期を外している事に加え、元々思いつきで探しても見つかるような蝶ではありませんわなぁ。

     

  • 2013年10月21日

     10月14日の朝、運天港ターミナルでトイレをお借りしたついでに
    ←撮っておきました。

     結果的に、10月13日に伊平屋島へ渡ったとしても、10月14日の第一便で沖縄本島運天港には帰って来れたみたいですね。
     ホンマ、「チッ…」でございますよ。
     けれども以前に停滞する台風のおかげで、奄美大島から帰って来れず、仕事に穴をあけた経験を有する私としましては、 10月13日に渡島するというギャンブルはできなかったのです。

     また来年渡島することにしましょう。

     結局、今回のツアーでは思いつきで狙ったタイワンツバメシジミにはカスリもせず、これを狙って山間部に入ったおかげの副産物として リュウキュウウラナミジャノメが若干採れたぐらいで他は普通種ばかりをお持ち帰りすることになりました。

     その普通種とは、私のことですからヤマトシジミ…。

     進行方向に見えている古宇利島へと至る前に、奥武島、屋我地島でも採ったのでこの時点で 「島ラベル」 3個の増加。

     そして本部半島をぐるりと周り、瀬底島ラベルも確保。
     都合、4島ものラベルを増やすことができました。

     それにしても、海上に架かる長大な橋をバイクで駆け抜けるのは快感でございました。
     近いうちに与勝半島から渡れる各島々へも、橋上をバイクで疾走したいと思っております。

     

  • 2013年10月24日

     今回の沖縄行き、最大の目的は 「とにかく伊平屋島に行く」 だったのですが、慎重な判断の結果、 これは叶いませんでした。
     実はこの他にもう一つ目的がありました。それは沖縄本島及び付近の島嶼であれば何処でもよいので Zizina otis riukuensis の雌生体を持ち帰る事でございました。

     近年、これまでシルビアシジミ南西諸島亜種( Zizina otis riukuensis )と呼ばれていたものと、シルビアシジミ日本本土亜種 ( Zizina otis emelina ) のDNAを比較した結果、両者の間には差異が認められ、亜種ではなく別種とすべきだと言われるようになりました。
     私も以前より、裏面の雰囲気がかなり違うことから「亜種にしては、あまりにも違うなぁ」と思っていたものですから、 すんなりと別種説(シルビアシジミ南西諸島亜種をヒメシルビアシジミとする)を受け入れておりました。
     この別種説に異論を挟むつもりではないのですが、今回、
       「ミヤコグサを餌にヒメシルビアシジミを本土で育ててみたら、
        いったいどんな個体が羽化するのだろうか?」
    という単なる好奇心から、雌生体を持ち帰りしたかったのです。

     その持ち帰った雌とミヤコグサを用いて強制採卵におよんだ結果、↑のように卵を得る事ができました。
     左下の方にピンボケで写っている雌は既に★となってしまいましたが、この個体はミヤコグサに対して何の躊躇いも無く(ホンマはイヤイヤだったかも)卵を産み付けておりました。
     現在、ほとんどが孵化しているようなのですが、老眼のせいで幼虫の姿をハッキリ確認できません。けれども、容器外には出られないので何処かには居るハズ、 順調に育ってくれればよいのですが…。

     

  • 2013年10月27日

     沖縄本島本部半島産母蝶より強制採卵によって得られたZizina otis riukuensis の幼虫さんの件ですが、

      「老眼でハッキリ見えないのなら、双眼実体顕微鏡を使えばよいではないか」 

    と気付き、双眼実体顕微鏡を引っぱり出して覗いてみました。

     ピントが合っていませんが、で示した先に糞が認められたので、どーやら喰いついたようです。

     で、上に貼った顕微鏡画像をどのような装置で撮影したかと申しますと、

    こんな↑ええかげんな方法でした。
     即ち、顕微鏡の接眼レンズにデジカメの鏡筒を手で押し付け、セルフタイマー3秒にセットしてシャッターを切るという、 過去に顕微鏡撮影で散々苦労した私にとっては信じられないようなお手軽な方法…。

     思い起こせば学生のとき、N社の顕微鏡とカメラで100枚/日近く撮影し、使い物になったのはほんの数枚でした。
     しかもコスト削減の為、大巻きの35mmフィルムを使いまわしのパトレーネに自分で巻き取った後、頻繁に壊れるアフォなカメラにセット。 撮影対象が培養細胞だったので、超緊張しながら撮影した後すぐに暗室へと飛び込み現像・焼付け…。
     このように30数年前は膨大な時間と設備、そしてけっこうな熟練を要したのに、今では金物屋の作業場でもこれだけのクオリティーで顕微鏡撮影ができるなんて!
     よい時代になったものだと思っております。

     

  • 2013年10月30日

     先の日曜日、10月27日は採集行動をとらず、次女が常々行きたいと言っていた京都伏見稲荷大社にお参りしてきました。

     従いまして蝶関係のネタがございません。

     仕方がないので[ふしみやDB2012年版]から標本画像でも取り出してこようかと、JPEGフォルダの中身をスクロールしていたのですが、 お見せして話しが膨らむような個体を発掘できなかったので、フォルダ内の各ファイルに、特大アイコンで整列していただきました。

  •  これは2012年04月採集個体の一部、ご覧のように全てギフチョウで各個体の表裏をそれぞれ撮影し、画面内には標本に付けるラベルも写し込んでいます。
     また各JPEGファイルは、撮影時にカメラによって与えられたファイル名を一旦消去し、

      [種名コード]-[採集月日]-[採集市町村]_[採集地詳細名]
      -[データベース内に同時添付した地図内にプロットした採集地点記号(x2とか)]
      -[同日同一地点採集個体の通し番号・雌(f)雄(m)の別・表(f)裏(u)の別] .jpg

    との規則性をもって命名し、各JPEGファイルをリネーム後、所定のフォルダに収納しています。
     こんな風にリネームしている理由は、上に貼った画像のようにフォルダ内で規則性を持って整列してほしいから。
     ただこれだけの為にこんな手間をかけている私…、マメでっしゃろ。