さて、内容について若干の説明をしておきましょう。
この標本箱の中で最も数が多いのはシルビアシジミ。強制採卵→飼育→羽化という手法を用いると、
「展翅がするのがしんどいさかい、そないにぎょーさん羽化せんでも…」 と言いたくなってしまいます。
個体による産卵数のバラつきはありましたが、合計5頭の雌から「↑これだけ+α」の成虫が得られました。
因みに母蝶の産地は、宮崎県が3雌、鹿児島県が1雌(この個体は少ししか産まなかったので成虫になったのは3個体のみ)、
和歌山県が1雌でございました。
次に多いのはゴマシジミですが、これについてのコメントは差し控えます。
最近一部で人気のコキマダラセセリは主に富山県産、意外と採り難い県かも?
ウラナミジャノメは近畿地方の某2県で得た個体、「某2県」という微妙な言い回しの背景についてはお察し願います。
同じYpthimaのリュウキュウウラナミジャノメは沖縄本島産、採集時期が遅かったのでイマイチの鮮度です。
あと、気になる個体としてはタイワンツバメシジミが挙げられますが、これについてもノーコメントという事で、よろしくです。
ところで、過去には確実な記録があるのだが、その場所で過去20年?前後は得られてないと推定される種を採集した場合、
「この事実を発表しておくべきだろうか?」 と、今悩んでおります。
2014年09月13日
最近では珍しく、安定的好天に恵まれそうな連休です。
この連休を利用して、四国の土佐清水市あたりでタイワンツバメシジミを探してみようかと思ったのですが止めました。
元々、本種に対する探索能力が不足しているうえに、近年生息しているのかどーか判らないような地域で探しても、
発見の可能性は限りなくゼロに近いでしょう。(先ずは九州で経験を積んでからですね)
と思ったのに加え、交通費の高さに唖然とした為です。
調べてみると、距離が往復で約1050km、高速道路利用でのクルマの燃費は17.0km/Lなので使用ガソリンは約62L、\165/Lとするとガソリン代が10230円。
車種が軽自動車なので往復の高速道路通行料金が11940円となり、交通費だけで合計22170円もかかってしまいます。
ならば…、ということで山口県の日本海側でシルビアシジミを探すことにしました。
この方面ならば、ほとんど下道利用になるのでクルマの燃費が18.5km/Lに伸びるでしょう。距離は往復で約1200kmということで使用ガソリンは約65L、
\165/Lとするとガソリン代が10725円で済むという計算です。
途中、一部有料道路を使用しますがその金額は往復で1960円なので、四国に比べ格段にお安くなります。
しかし、往復1200kmか…、お尻が痛くなるのは確実ですな。
2014年09月16日
腰とお尻が痛い…。
総走行距離1405km、山口県は遠いです。
事前の予測では平均時速60km程度で走れるだろうと思っていたのですが、往路で約50km/hにしかならなかったので、
09月15日の帰路は道の駅「ゆとりパークたまがわ」を06:00に出発。途中でチョッとだけ(合計約2時間)探索し、
後は主に国道9号をひたすら走り続けたのですが、帰宅は20:40になってしまいました。
予測が甘く、不完全燃焼な連休でございました。
ところで、前々回UPした標本箱の中に、↓こんなタイワンツバメシジミがまぎれておりました。
誤解があるといけないので、ハッキリさせておきます。
本個体は九州本土産でございます。
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