2018年の近況集08

  • 2018年05月09日

     ゴールデンウイーク後半、05月05日に行ったのは、富山県中新川郡の某所。

  •  ↑の橋を渡り、カーブした林道の先が目的地です。
     対象種は推定サイシン喰いのギフチョウ。
     実は1994年05月29日に車中からではありますが、私を含む蝶屋3人が同時にギフチョウ1頭を目撃。当時は 「こんな所にもギフチョウ居るんや…」 と思っただけで追いかけもせず、この日の対象種であるオレンジさんの観察に走ってしまいました。
     翌1995年の06月11日もオレンジさんを対象に訪れ、この日は午前中の早い時刻にオレンジさん 4 雄を観察できたので、 この場所でサイシンめくりをしてみたのですが、いずれのステージも見い出すことができませんでした。
     以降、当地のギフチョウのことは頭から抜け落ちていたのですが、昨年某氏とのメールのやり取りで当地の本種の事を思い出し、 「中新川郡のサイシン喰い、これは採っとかなイカンやろ…」 ということで今回の訪問となった訳です。
     けどね、訪れるのが遅かったのですよ。

     実際訪れてみると、ご覧↑のような状況…。推定発生地が削り取られておりました。
     これはもうアカン状態、本種の生息は望み薄です。

     ↑は辛うじて残っていたサイシンですが、見つけたのはたったこれだけ。
     こんな状態ですから成虫はもちろん、卵も幼虫も見られません。
     もう少し早く (2年ぐらい前かな) 訪れておくべきでした。

     因みに、今年は各地で1週間から10日は発生が早いと噂されているオレンジさんも観察できないものかと注意しておりましたが、全く見られませんでした。
     おそらく未発生、当地ではあと1週間〜10日先のような雰囲気でした。
     …とは言ってもオレンジさんについては経験不足の私の感想ですから、アテにはなりませんが。

     

  • 2018年05月12日

     05月05日のお話、続きです。

  •  この日はオレンジさんの様子もチェックしておこうと思って↑の場所まで歩いて行ったのですが、 たぶん完全なフライング。オレンジさんはもとより、蝶は何も飛んでおりませんでした。
     結局この日は残雪上の歩行が原因だと思うのですが、両足首がとても辛くなってしまったので13:40頃に採集・観察行動を終了。

     ↑のような景色に感動を覚えながら、先ずは夕食の買い出しに上市町中心部の 「大阪屋スーパー」 へ。
     食材を調達したら次はお風呂です。
     上市町中心部には町営? の 「アルプスの湯」 というのがあるのですが、ここは前日に訪れ 「二度と来ない!」 との評価を下したので通過。
     何故低評価だったのかと申しますと、確かに箱ものは立派で浴室も広かったのですが、料金が610円とお高い上にとっても混んでいたんですよ。
     私の基準では混んでいるというだけで評価は地に落ちます。

     そこで、本日のお風呂として選んだのは↑ココ。
     日帰り入浴が可能なホテル大浴場を早い時刻に訪れると、きっと空いているであろうとの読みでございます。
     実際訪れてみると予想通りに二人しかおられませんでした。
     湯船と洗い場はいずれも広く露天風呂有り。ボディーソープ・シャンプー付きで入浴料金は500円。
     再訪確定ですな。

     ↑が本日の夕食用食材。作るのは例によってチゲ鍋モドキ。
     チャイコフスキーのピアノ協奏曲を聞きながら機嫌よく食べていると、↓大型哺乳類が登場。

     こんな所にニホンカモシカが!
     ツキノワグマじゃなくって、ホンマ、良かったぁー。

     

  • 2018年05月15日

     先の日曜日、05月13日は父親の命日だったので採集には行っておりません。

     そこで、今日もゴールデンウイーク後半のお話し、05月06日の行動を書いておきましょう。

     この日に行ったのは蝶研出版の「ギフチョウ88か所めぐり」にも載っている超有名ポイント、富山県のB平でございます。
     普段、「既知ポイントに行くのはどーも気が進まぬ」 だとか、 「ヒト(特に同業の蝶屋さん)に遭いそうな所は避けたい」 とか書いているのに、 こんな有名ポイントを選んだのは、数年前ゴマシジミを探しにここよりも上部の 「上ノ小平」 を訪れて以来、当地のギフチョウがとっても気になっていたからなのです。
     当地のギフチョウについて、どんな事が気になっていたかというのは後程書くとして、先ずはケーブルT山駅のすぐ脇にある登り口の画像です。

  •  ケーブルを利用すれば約7分でB平駅に到着するのに、わざわざ登山道(材木坂)を利用するような輩はほとんど居ないのでしょう、 ご覧↑のように案内看板も朽ち果てています。文字の消えかけた案内文によると、この地点からB平まで1.6qで約2時間とあります。
     「標高差が500Mあるとはいえ、なんぼなんでもそないに時間はかからんやろ」 と思いつつ普通に登り、実際の所要時間は85分でした。

     途中で、こんな動画↑を撮影するのに約10分を要したので実質所要時間は75分。
     前日に残雪の上を歩いたせいで足首の痛い還暦のオッサンでさえ75分なのですから、コースタイムの2時間というのは大げさな値です。
     ただ、このコースはほとんど人が通らないせいか倒木多数でかなり荒れており、慣れてない方にはけっこうハードルが高いかもしれません。
     そうこうしている間に到着したB平駅は、

    こんな↑感じ。観光客であふれかえっていると思っていたのに、駅の職員さんしか見当たりません。
     というのは、ケーブルカーでB平駅に到着した観光客の皆さんは、駅前で待機している室堂行きのバスに例外なく全て乗ってしまわれるからなのです。
     この状況は嬉しい誤算でした。
     予想では、B平には散策を楽しまれている多くの観光客がおられ、その方々の好奇の目が大きな網を持った私を射るのだろう…、と思っておりました。
     ところが観光客は皆無。そのうえ蝶屋さんも見られないというか、来られた形跡すらありません。
     予想外に、とーっても気持ちの良い状況で採集行動をとることができた05月06日でございました。