2021年の近況集01

  • 2021年01月02日

  •  賀正、でございます。今年もよろしくお願いいたします。
     ご覧のように、今年の初詣も平野神社さんでお参りさせていただきました。

     平野神社さんなので、蝶屋的には今年もキマリンの豊漁と未記録市町村での新規ポイントの開拓をお願いしてきたのでございますが、 今年は上の画像内左上部、たわわに実った橘の実にあやかって、オレンジさんについてもお願いしておきました。

     今年は、チョッと本気を出して富山県内未観察の旧2市町村で観察し、富山県内観察市町村を合計5にしたいと思っております。
     駆け出し者なので、あえなく返り討ちに遭うのが関の山かもしれませんが、挑戦だけはするつもりでございます。
     

  • 2021年01月05日

     2021年のお正月、伏見屋金物店は今日までお休みをいただいております。
     ということで明日からお仕事なのですが、コロナがこんな状況だし、きっと暇なんだろうなぁ…。

     さて、01月02日に平野神社さんで初詣を済ませたあと、近くを徘徊してみたところ、 こんな光景↓を見てしまいました。

  •  ここは1990年代の数年間で合計31頭のキマリンを採集したポイントなのですが、 ポイントそのものは画面左側の更地……、即ち、消滅していたのでございます。

     ↑は2005年の撮影ですが、ポイントであった頃の画像です。(右下の矢印は同じ岩です)
     1990年代は↑の画像内、道路を挟んで左側の民家及びその庭園に、推定発生木のサクラも植えられていたのですが、 現在ではキレイサッパリ無くなっておりました。
     1990年代は、 で示した奥の空間でテリを張っていた個体を採集していたのですが、もうそれは無理な状況になってしまいましたね。
     道路を挟んで右側の民家庭園内には、まだサクラが残っているので絶ってはいないと思いますが、事実上採集は難しいでしょう。

     京都市内ではこんな風にキマリンのポイントが消滅するのはよくある事とは言え、実際これを目の当たりにすると、やはり気分の良いものではありません。
     

  • 2021年01月08日

  •  ネタがないので昨年採幼した京都市上京区ラベルのクロマダラソテツシジミの飼育結果を書いておきましょう。

     結局、採集した幼虫は全部で48個体で、この内の7個体に中齢からギンナンの胚乳を与え、残りの41個体にはソテツの葉を与えました。

     ソテツを与えた41個体の内、中齢期に2個体が死亡、蛹期に5個体が死亡、羽化に至ったのは15雄19雌でこの内羽化不全は4雄5雌でした。

     ギンナンを与えた7個体は、1個体が前蛹期に死亡し6個体が蛹になったのですが、蛹期に5個体が死亡したので、 結局羽化にまで至ったのは若干羽化不全気味の1雌のみとなりました。

     本来の食草ではないギンナンは、やはり餌としてはイマイチだったようです。インゲンを与えた方が良い成績が得られたのかもしれません。
     また、羽化に至らなかった蛹や幼虫から、寄生昆虫の脱出は皆無でした。
     これは寄生昆虫がクロマダラソテツシジミの幼虫に未だ対応できてないという事なのかもしれません。
     

  • 2021年01月11日

     皆さまが楽しみにしておられた斜めの会、昨今の状況を見越して早々に中止の判断 (この判断は正しかったと思いますが) をさせていただいた当事者の一人ではありますが、 昨日01月10日は、こんな所↓で牡丹鍋をいただいてしまいました。(P氏のページもご参照ください)

  •  コロナのせいで夜の飲食を自粛するようにとのお達しが出ている状況ではありますが、ランチならばOKであろうという都合の良い解釈での会食でございました。
     もちろん、お上からのお達し、即ち、「ソーシャルディスタンスに留意し、室内は換気を良くする事」 という条件をクリアするならばココだろうとの思いでこのお店を選択した訳です。

     料理は白味噌仕立ての牡丹鍋。
     このお店は、全ての客室が数寄屋造りなのですが、特にこの離れの茶室を指定すれば他のお客様との接触もほとんどないだろうし、 室内では白木のテーブルを含めると約4尺角となる囲炉裏内の鍋を中心に向かい合う (なので、祝い箸に加え長い箸が用意されている) のでソーシャルディスタンスもOK。 しかも茶室ということで、入り口や窓の建具は全て木製なので各所に隙間が有り、常に自然換気ができているという訳です。
     そして接客は和服姿の若い仲居さんが開始から終わりまで一人で対応してくださったので、人との接触は最低限で終えることができました。
     もう、まさに "The 京都" でございましたわ。

     今回は、「オマエが、こーゆー風に楽しんだらアカンやろ…」 と顰蹙を買いそうだったので、UPするかどうか迷ったのですが、 ネタがないのでUPしてしまいました。
     

  • 2021年01月15日

     何ぞネタはないものかと、作業場内を見回してみたところ、コレ↓がありました。

  •  画像中央右上の個体をご注目いただきましょう。
     何やらエグイ状態になったクモガタヒョウモンの雌に視線が貼り付いたと思います。
     この画像ではよく判りませんが、ガラス面や一部のオオウラギンヒョウモンにも白い結晶が点々と付いてるんです。
     作業場が冷えるこの時期になると、毎年このような状態になるんですよねー、この箱。

     ↑は、そのクモガタヒョウモンの拡大。
     ナフタリン製剤のネオパースが昇華し、クモガタヒョウモンの翅に蒸着→析出。
     翅に付いた白い塊は、ナフタレンの結晶化物であると思われます。
     コレ、今のところは大丈夫ですが、触角でナフタレンの結晶化が始まった場合、確実に触角は折れてしまいます。
     それを防止する対策としては、標本箱を置いている作業場の室温を連続的に上昇させるしかないのですが、そんな事やってられません。
     春になって気温が上昇すると翅で結晶化したナフタレンは再昇華し、跡形もなくなくなってしまうので、毎年、この状態のまま放置しております。

     因みに、このクモガタヒョウモン雌のラベルは、[京都府京都市左京区静市市原町 1994年06月15日] となっております。