2021年の近況集10

  • 2021年05月24日

     05月22日のお昼頃までは05月23日(日)には某通販サイトで購入した熊除けスプレーを握りしめ、オレンジさんを観察に行くつもりでした。

     目的地は静岡県の某所。
     オレンジさんについては初心者と言ってもよいレベルにある私としては、[珠玉の標本箱(22)]に記載されている記録地を、 先ずはなぞって勉強するつもりだったので、現状では堂々とネットを手にオレンジさんを狙える静岡県を選択したのは自然の成り行きと言えるでしょう。

     静岡県の北方、長野県・山梨県の境目に食い込むようなあたりへは、これまで全く行ったことがなかったので、先ずは道路地図を憶えなければなりません。 (カーナビは持ってません)
     なのでGoogleの地図を開いてみると、「新名神って、こんな所を通ってるんや」 とか、「静岡県の最北部って、えらい遠いやん」 といった新しい発見があり、なかなか楽しゅうございました。
     そうこうして、目的地までのクルマでのルートをおおむね憶え、A4紙に1/25000地形図の必要部分も印刷完了したので、再度各天気予報をチェックしてみたところ、 アレッ?という事態に。
     気象庁や民間企業の予報はいずれも 「晴れ」 という事になっていたのですが、最近見始めたこのWebページによると、 05月23日(日)のオレンジさん採集可能時間帯における対象地点の雲量は常に50〜40%と悪い方へ変更されているではありませんか。
     天気予報の 「晴れ」 の定義によると、雲量80%までは晴れでOKらしいので、各天気予報は自信満々の 「晴れ」 を宣言されている訳ですが、 険しい峡谷を生息地とするオレンジさんの採集で、雲量が常に50〜40%というのは体感的に 「曇り」 と同じではないのか? と思い、 「そこへ行くのだ(キッパリ)」 との決意が揺らぎ始めたのです。

     そしてさらに、[山レコ] なるWebページで検索してみると、今年のGWに登山でその方面へ行かれた方が、

     「これまでの駐車地点、某橋の手前7kmゲートには林道崩壊の為クルマで行く事ができず、
      そこからさらに6km手前、即ち、某橋までだとしても片道で13kmの徒歩を強いられる」

    と、書かれておりました。
     これを読んだ瞬間、ポキッとココロが折れました。
     当初の予定では某橋から更に数km 沢を詰めるつもりだったので、「う〜ん、体力的…、いや、曇りの中の進行は精神的に無理だろう」 と判断し、昨日はオレンジさんを諦めてしまったのでございますよ。

     それにしても、こうして諦めるなんて歳をとったということなんでしょう。
     10年ほど前なら、「気合で雲を追い払ってやる!」 とワケのわからない決意でもって行ったのでしょうが、今となってはチョッとその気にはなれませんでした。
     いや、良い方向に捉えて、大人になったんだという事にしておきましょう。
     

  • 2021年05月27日

     05月23日(日)なんですが、静岡県のオレンジさんに行くのをやめて、三重県へオレンジ色の Japonica を採りに行っておりました。
     このお話しはいずれ書くとして、今日は GW 05月04日の続きを書いておきます。

     境川の次に予定していたのは、境川Alt.250m地点の南西、初雪山から西方に伸びる尾根を越えた「相又谷」でございました。
     何故ここを選んだのかと申しますと、オレンジさんの記録がある境川Alt.250m地点から地図上の直線距離で4.5〜6Km程しか離れていない事と、 Googleの空撮画像では地形図の293標高点付近の河原が良さげな雰囲気だったから。
     良さげな雰囲気とは言っても、その判断は対オレンジさん経験不足の私によるものですから、ベテランの方からすると「それは違う…」 というご意見を賜るのかもしれませんが、妄想中の私においては至って本気だったのでございます。
     そして実際に訪れてみると、


  • 生息を期待していた場所は、↑こんな感じ…。
     重機が入って河原が削られ、そこの植生が根こそぎ無くなっておりました。
     こんな状況では生息はあり得ないので林道を奥へと詰める気になれず、次の目的地へと向かうことにしました。
     

  • 2021年05月29日

     京都市市街地のキマリンの件。
     [ふしみや DB] によると、最も早い採集記録は 2016年05月25日 京都市右京区で1雄というのがあるのですが、今年はどうなんでしょうねぇ。
     春のギフチョウは10日程早かったという状況でしたが、05月に入って気温があまり上がらず、現状では平年並みか種によっては若干遅れているんではないかといった印象です。
     今日は05月29日ですから、早かった春の発生状況を継承しているとすれば、もう発生しているんじゃないかと思ったりもするのですが、日々の体感気温及び目につく植物の状態から、 今年は06月に入ってからの発生になるんじゃないかと思い、現在、キマリンを対象としたお出掛けには至っておりません。
     今のところ、私の2021年お初キマリンは、「06月02日 16:35 京都市右京区で2雄の採集」 と予想しておきます。

     さて、今日は05月04日の続きを書いて終わらせてしまいましょう。

     蝶研出版の蝶類年鑑2004年の109ページによると、
        『富山県下新川郡朝日町 小川温泉付近。発生時期;5月中旬〜6月上旬。
         採集禁止 (Host)ヤマガラシ』
    と記述されています。
     但し、『 』内は蝶類年鑑内の【分布・採集記録】という項目における記述で、その原典は 「蝶研フィールド(18/6)p.16 村上 貴文 クモマツマキチョウ (1)」となっています。
     そこで、上記の発生時期からは少し早いものの、小川温泉付近というからには、


  • きっとこの辺り↑なのだろうと探してみたのですが、ツマキチョウも見られませんでした。
     2018年04月30日にも本種を対象に探索したのですが全く見られなかったので、これで2回目の完封nullとなってしまいました。
     本種に対する経験不足の私がこんな事を言うとオコラレそうですが、やっぱり小川温泉付近で採れたというのは、どーしても信じられないのですよ…。
     

  • 2021年06月01日


  •  05月30日(日)05:20 、初っ端から↑これやもんなぁ…。
     ご覧のように巾 30cm程の側溝蓋の上しか通れないので、先ずは自転車を担いで対岸に持って行き、一旦戻って荷物を背負って再度自転車まで。
     この後、自転車と徒歩で往復約 33.4km、累積標高差約 1020mの採集行、未だに疲れがとれません。

     で、ここは何処なのかと申しますと南アルプス最南部、静岡県側某所でございます。
     この先にバス停があるのにこの道を復旧するつもりは全くなさそうです。
     そしてバス停よりも奥の林道は荒れ放題。自転車を担いでの進行を何度も強要されました。
     こうまでして行って、狙った対象種は勿論オレンジさん。
     結果はご想像通りなので、引っ張る程のことでもないのですが、疲れているので今日はここまでです。

    06月02日追記
     昨日、06月01日 16:55 京都市右京区でキマリン1雄目撃でございました。
     

  • 2021年06月04日

     05月30日、静岡県でオレンジさんを狙ってみたときのお話し、続きです。

     05:20 から進行を開始し、約 13.5 km 進み 08:35 に到着した地点が東西への分岐点。
     事前の予定通り、東俣に行ってみようと林道を進行するも、すぐに山側から崩落した斜面の岩礫が高く長く林道に覆い被さっていたので自転車を放棄、徒歩で進行。
     以後、荒れた林道を約 1.3 km 進むも、この↓地点でアウト…。


  •  わたくし、谷詰めで大多和の横岳に登ったり、真川の源頭湿原に行ってみたり、山ゴマで露岩斜面に貼り付いたりしている割には小心者でございます。
     林道の山側斜面のかなり上部から、谷底へ向かって崩れているような急角度の斜面↑を無事クリアし、先へと進む自信は全くございません。
     ベテランのクモ好きさんの方々から、「この程度でビビッてどないすんねん、アンタ、ヘタレやなぁ」 とのお言葉を賜りそうですが、怖いものはコワイ!
     という訳で予定を変更、西俣へ行ってみることにしました。